2025年5月14日にベセスダ・ソフトワークスよりプレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC向けに発売された『DOOM: The Dark Ages』。
シリーズのリブート作として2016年に発売された『DOOM』、その続編で2020年に発売された『DOOM Eternal』の前日譚にあたるシリーズ最新作であり、ゲームアワードを受賞するなど、高評価を獲得したタイトルだ。
そんな『DOOM: The Dark Ages』の大型ダウンロードコンテンツである『DOOM: The Dark Ages | Revelations』が2026年7月8日(日本時間)に配信される。
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『DOOM Eternal』のDLC『The Ancient Gods』は2部作となっていたが、『DOOM: The Dark Ages | Revelations』(以下、本DLC)のボリュームはその2本分に相当。プレイ時間は難易度によって前後するものの、10~12時間になるようだ。
難易度はゲーム本編より高めだが、『DOOM: The Dark Ages』の特徴でもあるスライダー式の難易度調整で細かい部分までカスタマイズできるので、すべてのプレイヤーが楽しめるようなバランスになっている。
銃でダメージを与えてシールドソーで弱点を突き、近接攻撃で弾薬を補充しながらさらなる攻撃へとつなげる。このゲームメカニクスは変わらないが、本DLCで加わる新要素のチェイン・スピアで、その爽快感はさらに進化することになる。

本DLCはスピアを中心に構成されており、エンドゲームのマスターアリーナではスピアが必要となるので、マスターすることは必須となる。突き刺したり、ハンマーのように叩きつけたり、スナイパーのように投げたり、敵の周囲を旋回させたりと、スピアの機能は多彩。スラッシュが使えるようになれば、敵のアーマーを破壊するだけでなく、遠近攻撃をパリィできるので、右手に銃、左手にスピアを装備してアグレッシブで新しい立ち回りを楽しむことができる。
スピアは新たな移動手段ともなり、ダッシュやグラップルフックと組み合わせれば、スレイヤーはより素早く飛ぶことができるように。強化すれば、ジェットエンジンを背中に積んだモンスタートラックのような気分を味わえるそうだ。
また、本DLCにはシリーズおなじみの強敵・アーチバイル(Arch-Vile)やペイン・エレメンタル(Pain Elemental)も登場。新たに登場するウィザード(Wizard)は、強化と回避を巧みに行う難敵として立ちはだかる。ウィプラッシュ・スペクターなど、敵のAIも回避に特化した形で強化され、環境を破壊するヘルナイトやゾンビも登場。地獄の様相はさらにきびしいものになるだろう。
本DLCはベースゲームとエンドゲームの2部構成となっており、全体の6割がベースゲーム、残りがエンドゲームという配分に。装備を奪われたスレイヤーの挫折と超越にいたる道が描かれるベースゲームでは、戦いが周囲の世界を永遠に変えるという“結末”をプレイヤーは目撃することになる。エンドゲームはベースゲームのクリアー後に開放されるもので、難易度はマスターレベルのコンテンツが揃っている。
エンドコンテンツには超高難度のアリーナ“プラエトルスーツエンカウンター”、アーケードモードのように多彩なミッションに挑める“スレイヤートライアル”が用意されており、謎解きや強力なリソース、アップグレードが楽しめる。また、クラシックな『DOOM』をモチーフにしたプレイアブルエリアも登場。往年の『DOOM』と最新の『DOOM』を組み合わせた空間でのバトルが実現する。
各ステージのエンドコンテンツをクリアーして入手したアストラルの鍵を使えば、ウーバーボスに挑めるように。このボスを倒すごとに4つのマスターアリーナが開放され、本DLCでも随一のユニークかつ熾烈な戦闘が楽しめる。このマスターアリーナを制覇したプレイヤーには、リパトリウムで大量のコンテンツが解除され、フルアップグレードされたスピアや新マップ、エンカウンタープリセットなどを体験できるように。プレイしてコンテンツを解除、さらにプレイして新たなコンテンツを解除というループを思う存分堪能する。これが本DLCの新たなメカニクスとなる。

気になるBGMは、今回もFinishing Moveが担当。最高にして最強のメタルサウンドを聴かせてくれる。また、クラシック『DOOM』ステージの音楽は『DOOM+DOOM II』でも高評価を受けたアンドリュー・ハルシュルト(Andrew Hulshult)氏が手掛けているので、ファンは安心してほしい。
ここからは『DOOM: The Dark Ages | Revelations』のメディア向けオンラインプレビューで実施された、開発陣によるQ&Aセッションの模様をお届けしよう。
Hugo Martin(ヒューゴ・マーティン)
id Softwareにて『DOOM』(2016年発売)、『DOOM Eternal』、『DOOM: The Dark Ages』のゲームディレクターを務める。
Marty Stratton(マーティ・ストラットン)
id Software のスタジオディレクター兼エグゼクティブプロデューサーとして『DOOM』シリーズや『Quake』シリーズの開発をけん引。
――最近の『DOOM』はスキルベースのアクション色が強くなっていますが、本DLCでもそういった傾向はあるのでしょうか?
マーティン
もちろんです。今回、そういった要素はすべてスピアで表現されます。とくにカウンターアタックでその傾向を強く感じ取れるでしょう。スロー、スタブ、ビートホック、スラッシュなどのアビリティがあり、それぞれが特定のタイプへのカウンターとして働く感じになっています。
プレイヤーの皆さんには、これらのアビリティの説明をよく読んで理解してもらいたいですね。たとえば、スロースキルは飛行タイプのエネミーに効果を発揮し、より多くのダメージを与えます。バロン(Baron)やアガドン(Agaddon)といった近接攻撃系のキャラクターには、スタブが効果的なカウンターとなります。
スタブをアップグレードすればカウンター攻撃はさらに強力となり、より効果を発揮します。敵の回避行動もスタブでスタンさせられるのです。アーチバイルのような動き回る敵も、コンビネーションを使えばスタンロックのような状態にすることもできます。アップグレードすれば、できることも選択肢も増えるので、プレイヤーは猛攻のプレッシャーの中でそれぞれのカウンター攻撃について、よく考えて決断する必要があります。
本DLCで、『
The Dark Ages』の戦闘のベースとなるループの上に、スピアというレイヤーを重ねる機会ができたのはとてもすばらしいことです。――DLCのボリュームは、プレイ時間で言えば10~12時間となっていますが、メインパスはどれくらいを占めるのでしょうか?
マーティン
プレイ時間は合計で10~12時間となりますが、エンドゲームは、これまでの体験に何かを追加したりコンテンツを焼き直ししたりはしていません。ほぼすべてが新しい体験となります。戦闘で新しい空間をアンロックしていくのですが、その上にさらなる体験の分厚い層が作られています。
各レベルと、ベースとなるキャンペーンを達成してファイナルボスを倒すと、マスターキーをアンロックできます。各レベルを終了するごとにマスターキーの一部を入手するのですが、マスターキーを完成すれば、ゲートによって閉ざされていた多くのコンテンツに向かうことができるようになります。
ストラットン
12時間と言ってもどのようにプレイするか、どの難易度でプレイするかによって、それ以上にも以下にもなります。どれだけ探索するかにもよって変わりますが、メインゲームとエンドゲームの比率は60:40くらいですね。――本DLCでは、どのようなロア(伝承)が語られるのでしょうか?
マーティン
本DLCは、2016年からリブートされた『DOOM』シリーズを祝福するものであることは間違いありません。私たちはつねにすべての『DOOM』をカノン(正史)として扱ってきたので、作品ひとつひとつがその体験の一部と言えますが、主人公がドゥーム・スレイヤーになる以前のことを探索できる機会は一度もありませんでした。
ドゥーム・スレイヤーになる前の主人公は海兵隊員であったことはよく知られていますが、小説版によれば彼の名は“フリン・タガート(Flynn Taggart)”とされていますよね。いろいろ探索してナイトメア・レベルに戻ると、フリンのストーリーが多少ですが語られます。
これによっていくつかのクラシックな『DOOM』を、正史のフィクションとしてほぼそのままで取り入れることができました。デーモンの頭がかなり天井スレスレなので、もう少し手を加えればよかったと思いますが……。2016年版とは違いますが、それもクールです。

マーティン
2016年版のときから、本DLCのようなコンテンツを作りたいと思っていました。2016年版も奥深いロアと本物の歴史を持ったものにしようと開発したのですが、プレイヤーの皆さんが本DLCでやることの多くは、もともと2016年版のコーデックスに書いたものです。プレイヤーが使うレンチやアーマーを作った人に、ロアとして今回出会えるということはとてもクールですね。――本DLCは2016年版あるいは『DOOM Eternal』から影響を受けていますか?
マーティン
もちろんです。2016年版のストーリー、コーデックス、ロア要素に、『DOOM Eternal』のメカニクス、“ミートフック(Meathook)”やDLC『The Ancient Gods』のハンマーといった要素をうまく取り入れられたと思います。本DLCは以前よりボリュームが大きくなっており、意味のある進化を提供しています。
プレイヤーは最初、スピアは力不足でシールドのほうが優れていると感じるでしょう。しかし、スピアを最大限に活かせるようになるには、ベースゲームのほぼすべてをプレイする必要があります。スピアが持つ奥深さを本当に理解し、そのパワーを体験できるのは、エンドゲームに至ってからであるということを知っておいてほしいです。
――トレーラーでは主人公がフラッシュバックを起こす様子が描かれていますが、そこには何があるのでしょうか?
マーティン
フラッシュバックは短いものですが、意味のある体験となります。ストーリーを観るのではなく感じてほしいと思っていて、フラッシュバックの内容は主人公の記憶となるのですが、ストーリーの一部をプレイヤーはその手で体験することになります。

マーティン
また、本DLCでは、合計で6つのエリアを用意しています。その名称は“Proving Grounds”、ハブエリアの“Purgatory”、“Hell’s Core”、“Chasm of Xal’Goroth”、“Osseus”、“Uprising”です。これらのレベルを行き来することになるので、10レベルくらいあるように感じるかもしれません。――スピアによるムーブメントを強調しているのは、『DOOM Eternal』の横断・垂直性のあるゲームシステムに影響を受けているからでしょうか?
マーティン
『The Dark Ages』では多数の新しいメカニクスを導入したので、チュートリアルが複数レベルに及ぶほどになりました。DLCのいいところは、そうした基礎の上にさらに層を重ねる機会が得られることです。しかし、本DLCはすべての『DOOM』を祝福するものなので、『DOOM Eternal』の要素が含まれていることを否定するわけではありません。
『The Dark Ages』ではプレイヤーの選択が大きな部分を占めており、それも新しい体験のひとつでしたが、これは強調すべきところだと思いました。ゲームのほとんどをひとつのツールで進める感じがするというプレイヤーがいましたが、それはそのようにデザインされているからです。お気に入りのプラズマライフルだったり、シールドと近接武器をアップグレードして進めたりと、多くのシナジーが存在します。私たちはよく「銃はリズムギターのようだ」と言っていますが、それも選択肢のひとつです。
本DLCでも選択は重要で、スピアとシールドの両方を使えますし、シールドだけ、スピアだけを使っても大丈夫です。地に足をつけてプレイしたい人たちも問題ありません。ミートフックを使ったメカニクスもたくさんあります。ただ、戦略性も絡むようになるので、『DOOM Eternal』のミートフックよりも奥が深いものになったと思います。
――スピアにのみフォーカスするのではなく、シールドを残した理由は?
ストラットン
選択肢を持たせるためです。ゲームをスタートした時点でシールドは壊れていて、一定時間使えないので、スピアを使わざるを得ません。最初のスキルチェックアリーナでアーチバイルに初めて会うことでスピアを入手するのですが、いままでのメカニクスとは違うのでプレイヤーはとまどうかもしれません。しかし、慣れればうまく扱えるようになりますし、その後にシールドも使えるようになります。
ひとつ言っておきたいのは、エンドゲームでは時によって両方を使う必要があるということです。エンドゲームの最後には、タイミングよくスピアとシールドを切り換える必要があります。プレイすればするほど、シールドとスピアを切り換えて戦うことがとても楽しいと思えるようになりますよ。
シールドを取り戻した際はダメージを受けているため、スレイヤーはフルパワーではありません。シールド・ルームでティア1の状態です。しかし、ゲームの最後にシールドはフルパワーを取り戻し、スピアもフルパワーに近づきます。また、エンドゲーム限定のプログレッションがたくさんあります。
エンドゲームはただ戦闘が多いだけではなく、そこに深い意味があります。エンドゲーム専用のスピアのアップグレードティアがあって、これをアンロックできるようになってからゲームは本当にクレージーになります。『The Ancient Gods』は最初から緊張感が高く、そこがプレイヤーにも好評でしたし、私たちも気に入っていました。しかし、今回は徐々に難易度を上げていくことで、『The Ancient Gods』を超える部分に到達できたと思います。

――id Softwareはこの10年で3つの『DOOM』とDLCを非常にハイレベルな完成度で世に送り出しました。同社がこのような実績を残せたのは、AAAのゲーム開発にかかるプレッシャーを考えてもすばらしいことです。
ストラットン
ゲーム開発は多くの時間と筋力を必要とします。私たちはそれをアスリートやチームのようなものと考えていて、ヒューゴのような優れたクリエイティブ・リーダーとともに、ビジョンとアプローチにフォーカスしています。
チームはしっかりと仕事を進め、機会を捉え、物事を広く受け入れることができます。そして、つねに野心的であることを心掛けています。本DLCは『The Dark Ages』から少し時間を取ってバランスを整え、約1年をかけて開発してきましたが、単に焼き直しではなく、とても意味のある大きな作品になりました。

マーティン
AAAのゲーム開発には大きなプレッシャーがあります。私たちには創始者、そして私たちより前の開発チームのプレッシャーもあります。彼らはひとつのジャンルを生み出し、最高のシューターであり、歴代最高のビデオゲームを作り出しました。
それゆえ、私たちのプロジェクトもいいものでなければいけないし、プレッシャーはありますが、私たちはいいゲームを作るために仕事をしていると言えます。私自身がid Softwareが作ってきたゲームの大ファンであり、ここで仕事ができることを光栄に思います。
もちろん、私たちが作るものは完璧ではなく、依然として多くの批判があることは理解しています。2016年版あるいは『DOOM Eternal』、そして『DOOM』や『
DOOM II』のようであればいいのにと言う人もいますが、私たちはゲームを作り続けたいと思っています。そして、つぎのゲームが『DOOM』になったとしても、ほかのものになったとしても、これまでとは違うゲームになってほしいと考えています。
――本DLCのカギとなるのは探索となるようですが、再びドラゴンを使う機会はありますか?
マーティン
ドラゴンは死んでしまい、彼を殺した者も死にました。従ってドラゴンはいません。アトラン(Atlan)が出てくるバージョンも考えましたが、ナラティブの視点から見てもうまく合致しなかったんです。本DLCの規模は大きいものですが、ストーリーを意味のある形で提供したかったため、スレイヤーに焦点を定めました。
探索できる要素は山ほどあります。レベルを行き来することを考えて構成しており、シールドを取り戻した後にはメトロイドヴァニア風の要素も登場します。プレイヤーはフィールドを迷路のように感じ、最初はわかりにくいかもしれませんが、徐々に理解していき、空間を完全に自分のものにすることができます。
そのプロセスにおいて、ハブにあるさまざまなパーツをアンロックしていく中で、ロアやプログレッションアイテムもたくさん見つけるでしょう。今回、シークレット・アイテムはマップに表示されていません。シークレットは隠れているべきというのが私たちの考えです。意見はあるでしょうが、さまざまなフィードバックからシークレットは隠れていたほうが好まれることがわかったので、オートマップには表示しないことにしました。しかし、シークレットはたくさんあるので大いに探索を楽しんでいただきたいです。
たくさんの人が『
The Ancient Gods Part One』が『DOOM Eternal』のピークだと言いますが、本DLCをプレイした多くの人が、「これが『The Dark Ages』のピークだ」と感じてくれることを願っています。本DLCはこの13年間にやってきたことの集大成……率直に言えば過去30年間のすべての集大成だと思っています。
――本DLCは難度を大きく上げているようですが、どのようなプレイヤーを想定しているのでしょうか?
マーティン
これまでよりも大きな体験となるので、ペースの改善は必要でした。具体的に言えば『The Ancient Gods』よりも効果的にプレイヤーを加速させて、その勢いでチャレンジに導入するということです。そのうえで、より高いところへ向かってもらいます。しかし、エンドゲームでは、完全にクレイジーな戦いに飛び込むことになります。その後にはリパトリウムで新たなアリーナなどを多数アンロックできるので、とても満足感のある体験になっているでしょう。
ストラットン
まずは『The Dark Ages』を先にプレイしていただき、それからDLCをプレイすることですべてが補われ、つぎに進む準備ができるという流れを考えています。熟練プレイヤーにとって高いレベルはやりがいがあるものですし、それ以外のプレイヤーもアクセシビリティやゲームプレイのスライダーが用意されているので、調整して楽しんでほしいですね。
本DLCはすべての『DOOM』への祝福であると述べてきましたが、多くの人々に届いてほしいと思っています。
マーティン
あらゆる『DOOM』ファンが楽しめる何かが本DLCにはあります。好きな方法でプレイしてもらいたいのですが、ひとつだけお願いしたいのは、最初からスライダーを上げないでほしいということです。10分間プレイして「これでは簡単すぎる」とスライダーを上げる人がいますが、その2時間後にはハンマーを持ったアガドンに遭遇し、「ゲームバランスが壊れている」と思ってしまいかねません。どのようにプレイしてもいいのですが、できればアガドンを倒すまではスライダーを上げないでいただきたいです。

