
【無料記事】日本女子フットサルを支え続けた中島詩織が語る、スペイン10年で見えた日本の現在地(前編)
――スペインのホーム&アウェイ文化も、日本とは大きく違いますよね。
中島:全然違いますね。特にダービーはすごかったです。観客席が近いし、熱量もすごい。声援も野次も含めて、本当に熱い空間でした。日本ではなかなか味わえない感覚だと思います。
――コート外ではどうでしょう。スペインではプロとしてプレーし、日本では働きながら競技を続ける。その違いは大きかったですか?
中島:そこはすごく苦労しました。帰国当初は特に昼間働いて夜練習するサイクルに慣れなくて。今まで自分がやってきた個人トレーニングやケアの時間をうまく取れなくなりました。
スペインでも働きながらやっている選手はもちろんいました。でも、自分がいたチームは比較的プロ環境だったので、“競技に合わせて生活を作る”ことができていました。日本に帰ってきて、一番苦労したのはそこかもしれません。
――移動も大変だったと聞きました。7〜8時間バス移動とか。
中島:ありました(笑)。でも、それも“当たり前”でしたね。私がいたチームは月曜がリカバリー日だったので、日曜夜に長距離移動しても成立していたんです。あと、場所によっては高速鉄道のAVEで行くより、バスの方が早いこともあったので。
――スペインの女子フットサルを見ていると、クラブの浮き沈みも激しい印象があります。
中島:ありますね。私がいたクラブも、大きなスポンサーが外れて急に厳しくなりました。スペインは本当に資金次第で変わる部分があります。でも、その代わり市や地域のサポートは日本より強い印象があります。
――運営面ではどうでしょう。日本は設営や運営スタッフの負担がかなり大きいですよね。
中島:スペインはもっとシンプルでした。市営体育館を使うことも多いですし、日本みたいに養生テープを大量に貼るとか、そこまで大掛かりな設営も少なかったです。ラインテープも本来の8mmでなくて、6mmというところもあって、試合がちゃんと成立すればいい、という感覚はありましたね。
――昨年は女子フットサル界にとって初めてのワールドカップ開催もありました。どんな思いで見ていましたか?
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