勝敗を決めるのは兵器数ではなく適応速度、アゾフ軍団が明かす戦場イノベーションの最前線
![]()
著者フォロー
フォロー中
2026.6.20(土)
ドローンの技術は飛躍的進歩を遂げている。写真は米陸軍の超小型ドローン「ブラック・ホーネット」(2025年12月9日撮影、米陸軍のサイトより)
ドローンで攻勢かけるウクライナ軍
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領によると、「ウクライナ軍は、ロシアに対する長距離制裁(long-range sanctions)作戦と、中距離攻撃(mid-range strikes)作戦を遂行していて、良好な成果を上げている」。
国境から700キロメートル以上離れたロシアのヤロスラヴリ州の重要な石油施設を攻撃し、トゥーラ州にある爆発物生産能力にとって極めて重要なアゾト工場を攻撃した(ロイターの記事など)。
また、ゼレンスキー大統領は「ロシアの6つの空港を攻撃し、その結果として航空交通規制が実施され、ロシアの28地域に空襲警戒態勢が敷かれている」とSNSの「X」(6月14日付)に投稿している。
多くの識者が「ロシア・ウクライナ戦争は転換点を迎えた。かつてはロシア軍が優勢な戦力により攻勢を継続してきたが、その攻勢が停滞し、特定の正面ではウクライナ軍の反攻が始まっている」と主張している。
このウクライナ軍の攻勢の大きな要因は、部隊が改造したドローン、部隊が開発した戦法、部隊の実態に合わせたAIの利用である。
本稿においては、ウクライナ軍の作戦、特に「中距離攻撃作戦」について、国家親衛隊第1軍団(通称アゾフ軍団)の無人システム部門将校の証言を中心にウクライナ軍の最前線での戦いを紹介する(証言の出典:米国の軍事・防衛ウエブサイトのTWZ)。
