欧州のMiCA(仮想通貨市場規制)の移行期限が7月1日に迫るなか、どの仮想通貨アプリが利用可能であり続け、その基盤を誰が握るのかという問いが浮上しています。ビットゴー・ヨーロッパ(BitGo Europe)は、ワルシャワを拠点とする取引プラットフォームのビエリク(Bielik.io)と提携し、自社の「Crypto-as-a-Service」基盤を統合することで、欧州経済領域(EEA)全体で規制に準拠した取引アクセスを支援すると発表しました。

この提携を通じて対象となるビエリクの利用者は、預け入れや対応する仮想通貨の取引、カストディ(資産保管)をビエリクのモバイルアプリ経由で利用できるようになる見込みです。基盤となる規制対応部分はビットゴー・ヨーロッパが提供します。一見すると通常のプラットフォーム提携にも見えますが、これは各国の旧制度が失効するなかで小規模プラットフォームが取りうる一つの選択肢を示すものとされています。

欧州証券市場監督機構(ESMA)は、MiCAの移行期間がEU全域で2026年7月1日に終了すると表明。それ以降、MiCAライセンスを持たずにEUの顧客へ仮想通貨サービスを提供する事業者はEU法に違反することになり、サービス提供を停止しなければならないとされています。

ビットゴー・ヨーロッパはまさにこの空白を埋める位置取りをしています。同社のサービスにはカストディ、ウォレットAPI、本人確認(KYC)、取引と決済、送金サービスなどが含まれます。小規模プラットフォームにとっては、ブランドや利用者体験を維持しつつ、規制対象の機能を他社の基盤に委ねられる点に魅力があります。

圧力が最も明確に表れているのはポーランドとリトアニアです。ポーランドでは大統領が仮想通貨市場法への署名を拒否したことで国内の実施体制が宙に浮いており、7月1日以降は国内登録だけでは活動が認められないとされています。リトアニアではCASP移行期間がすでに2025年末に終了し370社超が仮想通貨サービスを届け出ていたものの、実際に営業していたのは120社にとどまったとされています。

MiCAによってよりクリーンな市場が構築される可能性があるものの、その結果として、その基盤を支える企業の数が絞られることになりそうです。

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