7回にはツーアウトランナーなしから4番の宜野座恵夢選手がスリーベースヒットを打つと、続く比嘉大登選手のタイムリーヒットで1点を勝ち越しました。

その後は、6回途中から登板した2人目の新垣有絃投手が、鋭い変化球を軸に9回まで1本のヒットも許さない見事なピッチングを見せました。

9回はツーアウトから、2者連続のヒットを打たれましたが、最後のバッターはキャッチャーフライに打ち取りました。

沖縄尚学は、山梨学院に5対4で逆転勝ちし、夏の甲子園では初の決勝進出を決めました。

全国制覇がかかる決勝は、23日行われ、西東京の日大三高と対戦します。

【監督談話】
沖縄尚学高校の比嘉公也監督は「点の取られ方が悪く、苦しい展開だったが、選手たちが強い精神力でミスを挽回してくれた」と振り返りました。

また、6回途中から登板して、無失点と好投した新垣有絃投手については、「ストレートとスライダーを駆使して相手の的を外し、バッテリーが狙ったとおりのピッチングができていた」と評価しました。

そのうえで次の決勝に向けて「バッテリー中心の守り勝つ野球をしたい」と話していました。

【選手談話】
沖縄尚学高校の2年生、新垣有絃投手は「ふだんしないようなミスが出てチームが動揺していましたが、自分がしっかり抑えて、チームにいい流れを持ってこようと思っていました」と、淡々した様子で試合を振り返っていました。

そのうえで次の決勝に向けて「マウンドを任されたときにはいつもどおりのピッチングを心がけ、全員で優勝したいです」と意気込んでいました。

5回にエラーをしたあとで、6回に2点タイムリーツーベースを打った沖縄尚学高校の安谷屋春空選手は「2年生の末吉投手が頑張って投げている中で、3年生がエラーをしてしまい、悔しい気持ちでした。

絶対に取り返すという気持ちで打席に入り、結果が出て本当にうれしかったです」とほっとした表情で話していました。

前の試合までは4番バッターを任されながら、打率1割台と苦しんできたことについて、「これまでは迷いがあって状態が上がりませんでしたが、きょうは自信を持って打席に立って、積極的に行こうと思い直しました」と振り返っていました。

そのうえで次の決勝に向けて「これまで2年生に助けてもらってばかりでしたが、決勝では3年生が頑張って全員で勝ちきり、沖縄に優勝旗を持ち帰ります」と力強く話していました。

勝ち越しのタイムリーヒットを打った、沖縄尚学高校の比嘉大登選手は「打ったあとに『落ちてくれ』と願っていました。打順が3番から5番になって悔しかったので、味方がつないでくれたチャンスを絶対にかえすという強い気持ちでした。ヒットになってうれしかったです」と喜んでいました。

そして、次の決勝に向けて「きょうはエラーが多くありましたが、全員で相手に向かっていって、沖縄に優勝旗を持ち帰ります」と力強く話していました。

【学校で生徒たちが応援】
夏の全国高校野球、初めての準決勝に臨んだ、那覇市の沖縄尚学高校の講堂には生徒や職員、保護者などおよそ350人が集まり、試合の中継映像をうつした大きなスクリーンを前に声援を送りました。

全国高校総体に出場した柔道部の男子生徒は、試合前、「3年間同じクラスの友だちでいつも仲よくしています。身近な人が甲子園で活躍する姿を見ると感動するし力になります。甲子園前には選手全員に頑張ってと連絡しました。ちばりよ!沖縄尚学!」と気合いを入れていました。

そして、試合が始まると、拍手や指笛とともに大きな声援が送られました。

1点リードで迎えた最終回には、力投を続ける新垣有絃投手に「頑張れ、頑張れ有絃!」という大きなコールが上がりました。

勝利が決まった瞬間、会場は割れんばかりの歓声に包まれ、生徒たちは互いに抱き合って喜びを爆発させていました。

そして、みんなで肩を組んで校歌を歌いました。

比嘉公也監督の娘の中学1年生の生徒は「次はホームランを見たい。お父さんもかっこよかった。決勝は甲子園で応援したい」と少し恥ずかしそうに話していました。

柔道部で末吉良丞投手と同じクラスの女子生徒は、「野球部はふだんは静かですがきょうはかっこよかった。決勝も頑張れ」と話していました。

【病院でPV】
沖縄尚学高校が夏の全国高校野球の決勝進出をかけた一戦で、沖縄市の病院ではエントランスを一般に開放してパブリックビューイングが行われ訪れた人たちが選手たちに声援を送りました。

沖縄市の「なかがみ西病院」では系列の病院が沖縄尚学の投手陣のひじや肩のメディカルチェックを行っている縁で、エントランスを一般に解放してパブリックビューイングが行われました。

入院患者や近所の人などおよそ70人が集まり、このうち近くの保育園から駆けつけた園児たちは、画用紙を丸めたお手製のメガホンで「がんばれ!」と大きな声援を送っていました。

昼休みには、沖縄尚学出身の医師も応援にかけつけ「きょうはみんな家で試合を見ているのか患者が少ないです。今は勝ち越されていますがやってくれると思います」とエールを送りました。

6回に4対4の同点に追いついた場面では歓声があがり、病院の院長らが「カチャーシー」を踊って喜びを爆発させていました。

「ちばりよ〜!」と書かれた手作りのボードを持って夜勤明けに駆けつけた薬剤師の男性は、「追いついてくれると信じていました。興南高校出身ですが沖縄尚学を全力で応援します」と話していました。

9回、新垣有絃投手がストライクを取るたびに歓声がわき、ツーアウトで一打同点のピンチを迎えた場面では祈るような表情を浮かべる人もいました。

最後のバッターを打ち取り沖縄尚学高校が勝利すると訪れた人たちは手をたたいたり目をうるませたりして選手の奮闘をたたえました。

最後まで試合を見守った女性は「感動しました。ここまできたら優勝してほしいです」と話していました。

なかがみ西病院の石原淳院長は「メディカルチェックに関わった選手がこうして活躍してくれてうれしい。患者さんもわたしも勇気をもらいました」と話していました。

病院では、23日の決勝もパブリックビューイングを行うことにしています。

【那覇市で号外】
沖縄尚学高校が夏の甲子園では初めての決勝進出を決めたことを受けて、那覇市おもろまちでは「頂点へあと1勝」と書かれた地元紙の号外が配られました。

受け取った50代の男性は「ものすごくうれしいです。誇りです。次の決勝も全力で応援しているので、優勝を願って仕事そっちのけで応援します」と話していました。

仕事でたびたび沖縄を訪れるという60代の男性は「沖縄はなにがなんでもみんなで沖縄の高校を応援しているから、面白く拝見しています。決勝も応援しています。」と話していました。

準決勝の試合を学校で応援したという沖縄尚学附属中学校に通う女子生徒たちは「すごくうれしいです。沖縄のほこりです。ちばりよー!沖尚!」と笑顔を見せていました。

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