米イランの合意にプーチン大統領の心境は複雑?(写真:代表撮影/AP/アフロ)
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ウクライナのドローン攻撃が経済に深刻な打撃
いまのロシアはまるで北朝鮮?
6月14日にホルムズ海峡の通航再開に向けた米国とイランの暫定合意に対し、世界各国の首脳が歓迎の意を表する中、ロシアのプーチン大統領の心境は複雑だったかもしれない。戦争プレミアムが剥落し、原油価格が下落するリスクが高まったからだ。
この合意を受けて、米WTI原油先物価格の16日の終値は1バレル=76.05ドルと3カ月ぶりの安値となった。合意が成立したとしてもホルムズ海峡の正常化には時間がかかるが、市場は実際の需給状況よりも「思惑」で動くのが常だ。
JPモルガンチェースは14日「米国とイランの合意が進展すれば、凍結資産の解除や供給増加を通じて、原油価格は今後数週間で1バレル=70ドルまで下落する可能性がある」との見通しを示した。70ドルという数字は戦争前の水準にほぼ等しい。
ウクライナと戦争を継続するロシアにとって原油売却収入は不可欠だ。
中東戦争に起因する足元の原油価格の上昇は、逼迫するロシアの財政の「恵みの雨」だったが、戦争前の水準に戻れば「元の木阿弥」だ。
ロシアの石油輸出に対する締め付けも強まっている。
英国軍は14日、英仏海峡でロシアの「影の船団」に属する制裁対象の石油タンカーの航行を阻止した。この種の作戦が英国主導で実施されたのは初めてだ。タンカーはこの後、イングランド南岸沖の停泊地に移動され、監視される予定だという。英国政府は3月「自国の領海を通過する影の船団に対し、軍が強制立ち入り検査などを行う」と発表していたが、ついに実行に移した形だ。
フランスやベルギー、フィンランドなども最近、影の船団の航行を相次いで阻止しており、欧州諸国による「ロシア包囲網」が着実に強化されている。
ロシアの石油生産も不調だ。
