
フランス東部エビアンで開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)で会談するドナルド・トランプ米大統領とイタリアのジョルジャ・メローニ首相。イタリア首相府報道局提供(2026年6月17日撮影)。(c)AFP PHOTO / PALAZZO CHIGI PRESS OFFICE
【AFP=時事】ドナルド・トランプ米大統領がイタリアの民放「La7」とのインタビューでイタリアのジョルジャ・メローニ首相をやゆしたとされる一連の発言に対し、イタリアは19日、激しく反発し、予定されていたアントニオ・タヤーニ外相による米国訪問を急遽中止した。
La7による電話インタビューの文字起こしによると、トランプ氏は今週フランス東部エビアンで開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)で、メローニ氏から「一緒に写真を撮ってくださいと懇願された」とし、「哀れみから」応じてやったと語った。
トランプ氏はメローニ氏について、「私に話しかけられたことを喜んでいるだろう。話しかける必要はないのに、話しかけてやったのだから」とも述べた。
メローニ氏はX(旧ツイッター)に投稿した動画で、トランプ氏の発言について「でっち上げだ」「率直に言って驚いている」とコメント。
「私もイタリアも懇願などしない」「なぜ米大統領が同盟国に対してこのような振る舞いをするのか。理解し難い」と付け加えた。
さらに、「西側諸国の敵や米国の敵、あるいは彼が特別な便宜を図っている指導者たちに対して、彼が同じように毅然とした態度を示さないのは残念としか言いようがない」と皮肉った。
タヤーニ外相はXで、トランプ氏の発言を「重大かつ侮辱的だ」と批判し、6月21〜22日に予定していた米国訪問を中止すると発表した。
米国務省も声明で、タヤーニ外相とマルコ・ルビオ国務長官が出席予定だったフロリダ州マイアミでのビジネスカンファレンスが中止となったことを確認した。
トランプ氏の発言について、イタリアのカルロ・ノルディオ法相は米伊関係にとって「痛手だ」と述べ、グイード・クロセット国防相は「この手のジョークは誰のためにもならない」と苦言を呈した。
■「勇敢な人だと思っていたのに」
G7サミット終了時、メローニ氏は同サミットについて、「非常に良好な雰囲気」で、トランプ氏と他の首脳との間に「軋轢(あつれき)はなかった」と語っていた。
だが同時に、自身とトランプ氏は共に「かなり芯が強い方だ」とも述べていた。
サミット期間中、メローニ氏がトランプ氏と一緒にいる姿は何度も目撃されており、ソファに座って話した後にトランプ氏がメローニ氏の肩を軽くたたくような場面もあった。
メローニ氏は、欧州とトランプ政権との間の「架け橋」になろうとしてきたが、中東紛争をめぐって米伊関係には軋轢が生じていた。
トランプ氏は今年4月、ローマ・カトリック教会の教皇レオ14世が反戦メッセージを出したことを激しく批判した際、メローニ氏が教皇を擁護したことでメローニ氏にも攻撃の矛先を向けた。
トランプ氏はイタリアの全国紙コリエレ・デラ・セラ(中立系)のインタビューに英語で応じ、「彼女には驚かされた。勇敢な人だと思っていたが、私が間違っていた」と述べた。
さらに、「彼女はNATO(北大西洋条約機構)に関してわれわれを助けてくれない」「彼女は核兵器を保有するイランを排除する手助けをしようとしない。実に残念だ。彼女は私が思っていたのと全然違う」と述べた。
これに先立ちメローニ氏は、中東紛争の終結を繰り返し訴えるレオ教皇に対するトランプ氏の批判を「容認できない」と非難していた。
【翻訳編集】AFPBB News
