ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.06.29 12:01
スペイン南部アンダルシア地域の玄関口であるマラガ空港。年間2492万人が利用するこの空港は、首都マドリードのバラハス空港と同じ保安検査システムと運営システムを使う。規模は違うがサービス基準は同じだ。全国46の空港をひとつのネットワークで運営するスペインの空港運営グループAENAが構築した統合運営システムのおかげだ。
空港ごとに運営主体が異なる国では見慣れない風景だが、スペインでは36年にわたり続いている日常だ。複数の空港をひとつのネットワークに統合して運営するモデルは安全とサービス水準を引き上げただけでなく、世界最大の空港運営会社を誕生させた。
AENAは昨年、世界の空港で3億8480万人の旅客を処理した。売り上げは64億ユーロ(約1兆1790億円)、純利益は21億ユーロでいずれも過去最大となった。スペイン本土と島しょ地域の46空港を運営して始まった会社は、現在英ロンドンのルートン空港とブラジルの主要空港の運営権まで確保し世界最大の空港運営会社に成長した。
AENAのスタートは1992年のバルセロナ五輪だった。当時のスペイン政府は急増する航空需要を既存の官僚組織では対応できないと判断した。結局1991年に独立公企業であるAENAを設立し、2015年に株式の49%を証券市場に上場して民間資本を誘致しながら国が51%の株式を維持して公共性と効率性をともに確保した。
AENAが他国の空港運営モデルと差別化される核心は空港管理計画(DORA)だ。政府と空港運営会社が5年単位で投資規模と空港施設使用料を定める制度で、運営会社は長期投資計画を立て、航空会社は費用を予測できる。
AENAは46空港の保安検査装備と手荷物処理システム、ITインフラを共同購入して費用を抑え、運営基準を標準化した。また、収益性が高い空港の運営経験と投資能力を地方空港と共有しネットワーク全体の競争力を高めている。
代表事例がヘレス空港だ。AENAは混雑する周辺の空港を利用していた航空会社にヘレス空港を新たな代案として提示し、初期就航インセンティブを提供して新規路線を誘致することで地方空港の競争力を高めた。
マラガ空港も同じ戦略の下で成長した。AENAは第3旅客ターミナルと第2滑走路を拡充し、観光インフラと航空会社誘致戦略が合わさりライアンエアとイージージェット、ブエリング航空などが拠点にした。中央政府と地方政府、観光当局の投資も続きアクセス性が改善され、年間利用客は1200万人水準から昨年は2492万人に増え、スペイン4位の国際空港に成長した。
AENAの運営モデルは韓国の空港政策にも示唆点が少なくないという評価が出ている。韓国は仁川(インチョン)国際空港は仁川国際空港公社が、金浦(キンポ)、金海(キムヘ)、済州(チェジュ)など14の空港は韓国空港公社がそれぞれ運営する二元化体系だ。これに対しスペインはAENAがハブ空港と地方空港をひとつのネットワークにまとめて投資と運営、路線戦略をともに推進する。空港間の競争よりもネットワーク全体の競争力を高めることに焦点を合わせた運営方式というのが違いだ。
AENA幹部は「AENAの目標は個別の空港の黒字と赤字ではなくネットワーク全体の競争力。大型空港が蓄積した経験と投資能力を中小空港と共有してともに成長する構造がAENAモデルの核心」と話した。
