「横浜写真」の魅力 広めたい 開国後の日本を彩色 外国人向けお土産に フランス人研究者ら 赤レンガ倉庫で企画展

横浜写真の文化的価値を知ってほしいと話す主催者ら

 明治時代、日本各地の風景や日常をモノクロ写真に収めて彩色した来日外国人向けの土産物が販売され、開港の地・横浜を中心に発展したことから「横浜写真」として人気を集めた。日本写真史を専門とするフランス人研究者による横浜写真のコレクションなどの展示「写真がつなぐフランスと横浜」が、横浜市中区の横浜赤レンガ倉庫1号館で開かれている。(西川侑里)

 横浜の街を舞台にフランス文化を体験する「横浜フランス月間」(6月12日から7月12日)の行事の一環。横浜市の姉妹都市、リヨン近郊で1826年に写真の印刷技術が誕生して今年で200年になる節目を記念し、横浜日仏学院(中区)が、フランス人研究者や写真家と共に企画した。

 展示は2部構成。第1部「横浜写真、カラーで描く明治の日本」では、和紙に印刷した横浜写真など約60点を並べた。野毛地区の高台から市街地を一望したパノラマ写真は、縦86センチ、横3・3メートルの大判で印刷。横浜港に多くの船が停留し、赤レンガ倉庫や横浜税関など洋風の建物が立ち並ぶ。当時横浜で生産が盛んだったレンガが赤茶色に塗られて際立っている。

 着物姿の芸者や、和風柄の入れ墨を背中に彫った男性をモチーフにした作品も多く、繊細な色合いが緻密に表現されている。第2部「フランス人写真家が切り取る、現代の横浜」では、フランス人写真家6人が、近年横浜市内で夜景や商業施設が並ぶ町並みなどを撮影した写真や空間芸術約100点を展示している。

 企画した研究者の1人、クロード・エステーブさん(66)は「横浜写真はものすごく丁寧な彩色技術が光って、文化的価値が高い。しかしほとんどの現物が海外にあることもあり、あまり日本人には知られていない」と残念がる。横浜日仏学院の文化担当、高畑史さん(51)は「過去と現在のそれぞれで、フランス人が日本を見る視点の愛情深さを感じてもらえれば」と呼びかけている。

 7月12日まで。午前10時半から午後6時半。高校生以上千円、中学生以下無料。

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