人は誰しも、「この距離まで近づかれると不安になる」と感じる空間「パーソナルスペース」を持っています。イタリアの研究者が大阪とローマで現地調査したところ、日本人の方がパーソナルスペースが広く、他人と物理的な距離を取りたがることが判明しました。

Virtual proxemics “in the wild”: a cross-cultural comparison between Japanese and Italian adults recruited at public fairs – ScienceDirect
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S074756322600186X


Virtual café experiment finds Japanese participants keep greater distance than Italians
https://phys.org/news/2026-07-virtual-caf-japanese-greater-distance.html

ローマ・サピエンツァ大学のマッテオ・リシ氏らは、2025年大阪・関西万博とMaker Faire 2025という2つのイベントに赴き、そこに訪れた日本人とイタリア人を対象に調査を行いました。

調査には日本人92人とイタリア人92人が参加しました。参加者はVRヘッドセットを装着し、仮想空間に構築されたカフェに入りました。参加者の目の前に仮想の人間が現れ、参加者は自分が最も快適だと感じる距離になるまで仮想人間を前後に動かすよう指示されました。仮想人間はアジア人または白人で、性別も男女両方のパターンがありました。


その結果、日本人参加者は全体として、イタリア人参加者よりも広いパーソナルスペースを好むことが分かりました。日本人のパーソナルスペースはおおよそ1.5mから1.7m前後だったのに対し、イタリア人のパーソナルスペースは1.2mから1.3mほどでした。

また、日本人・イタリア人のいずれの参加者でも、より魅力的、あるいはより信頼できると認識された仮想人間ほど近い位置に配置されることも分かりました。

リシ氏らは今回の研究について、「多くの研究が実験室環境でのみ行われてきたのに対し、本研究は公共の場で行われたという意義が大きい」と指摘。「この研究では、VR機器を公共の場で社会的行動を測定する携帯型ツールとして利用できるかを検証したかったのです」と述べました。

VR機器を使った研究としては、「電車の混雑具合で体感時間が変わるかどうか」を調べたものがあります。この研究では、VR機器を使って仮想空間に入った人間は、1平方メートルあたりの人数が1人増えるごとに体感移動時間が平均1.8秒増加することが分かっていました。

満員電車に乗ると時間の流れが遅く感じることが判明 – GIGAZINE

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