300基の「フラッシュ」充電器
BYDは来年末までに、英国に300基の1500kW超急速充電器を設置する計画だ。充電速度は競合他社より数倍速いが、料金は低く設定される可能性がある。
この充電器は「フラッシュ」と呼ばれるBYD独自の技術であり、テスラのスーパーチャージャー・ネットワークに対抗するものだ。2027年までに欧州全域に約3000基の設置が計画されていることから、カバー範囲においてはまもなくスーパーチャージャーと肩を並べるようになるだろう。
デンツァZ9 GT
BYDによれば、この急速な展開(交通量の多い地域や高速道路を中心に)により、およそ50kmごとに1基のフラッシュ充電器が設置されることになるという。
なお、欧州では現在、約2万基のテスラ・スーパーチャージャーが稼働し、1500か所に分散配置されている。
BYDのフラッシュ充電器は最大出力1500kWと、テスラの最速モデルと比較して3倍の性能を誇る。ただし、欧州で標準的なCCS充電ポートを備えたすべてのEVに対応しているものの、最大出力を発揮できるのは2つの充電ポートを備えた特定のBYD車に限られる。その第1弾となるのが、9月に発売予定のシューティングブレーク『デンツァZ9 GT』だ。
SUVの『B5』やミニバン『D9』など、今後欧州市場に投入されるデンツァのラインナップも、BYDの新世代「ブレード」バッテリーを採用しているため、フラッシュ充電に対応する見込みだ。ただし、BYDの主流車種がいつ対応するかについては、まだ発表されていない。
EVバッテリーを9分で充電
BYDによると、フラッシュ充電器はデンツァZ9 GTのバッテリーをわずか5分で10%から70%まで充電でき、さらに4分で97%まで充電できるという。また、極度の低温環境(マイナス30度)下でも、追加でかかるのは3分だけだとされている。
BYDは英国で初めてデンツァを購入した顧客に対し、18か月間の無料フラッシュ充電を提供すると述べている。これは、テスラが初期のモデルS購入者に提供した無料スーパーチャージャーと同様のサービスだ。
デンツァZ9 GT
フラッシュ充電器は、敷地内に設置されたバッテリーから電力を供給されるが、このバッテリー自体は夜間のオフピーク料金で充電される。そのため、競合他社よりも低い充電料金を実現しつつ、最大充電速度においては大きく凌駕する。
BYD UKの責任者であるボノ・ゲ氏はAUTOCARに対し、「理想的としては、1kWあたり50ペンス(約107円)未満を目指している」と語った。これが実現すれば、競合であるIonity、Gridserve、Instavoltなどの急速充電器を料金面で下回ることになる。
BYDの顧客には特別料金を設定
画像 BYDの高級ブランド『デンツァ』が欧州展開【デンツァZ9 GTを詳しく見る】 全25枚
