【現代死生考】定員割れが続く仏教学部、年間収入500万円以下の寺院が全体の過半数と仏教界は厳しい状況

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳
作家・正覚寺住職・大正大学招聘教授

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2026.3.17(火)

浄土宗の宗門大学、佛教大学(京都市)

(鵜飼秀徳:僧侶・ジャーナリスト)

 全国の寺院では、およそ4割で後継者が定まらないなど仏教界は深刻な後継者難にある。これまで僧侶の育成を担ってきたのは仏教宗派が母体となった宗門大学だが、多くが定員割れという危機に瀕している。古くから宗教エリートを生み出してきた異色の教育機関が過渡期にある中、生き残りをかけて新学部設立を打ち出す大学も現れている。宗門大学は時代遅れか、それとも新たな価値を生み出せるのか──。

 わが国における仏教教育の歴史は、平安時代初期(828年)に空海が開いた綜藝種智院(現在の種智院大学)にまで遡る。種智院大学は、前身機関を含めれば日本最古の大学だ。つまり、わが国の教育の原点を辿れば、仏教に行き着く。

 室町後期から江戸時代にかけて、各宗派は自主的に「学林」「檀林」などと呼ばれる僧侶養成機関を整備し、宗内の人材育成を担うようになった。この学林・檀林が、明治・大正期の近代化と組織改編に伴って、宗門大学へと成長していったのである。当時、国内でキリスト教系学校が続々と開校していったことに対する仏教界の焦りも、数多くの仏教系大学が設立される背景となった。

 伝統的な宗門大学には仏教学部が置かれ、僧侶(教師)資格を目指す者の登竜門となっている。入学資格は寺の子弟に限らない。在家の者も所定の単位と修行を修めれば、僧侶資格が取得できる。

 現在、多くの宗門大学は総合大学化している。仏教学部の他に人文科学・自然科学の各学部が設置され、社会に広く開かれている。

 例えば、箱根駅伝出場の常連、駒澤大学は曹洞宗の宗門校だが、7学部と17学科を有する。同様に、関西の主要私立大学の一角を占める龍谷大学は浄土真宗本願寺派(西本願寺)の宗門校だが、文系・理系の両方の学部を有している。2027年には環境と情報に特化した2つの新学部を設置予定である。さらに浄土宗の佛教大学では2026年度より、看護学部看護学科が開設される。

西本願寺に隣接する龍谷大学の校舎は重要文化財(京都市)

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 宗門大学では、仏教学部に在籍していれば、僧侶資格を得るための単位取得が可能になる。ただ、僧侶資格は各宗派が独自に認定するため、大学の卒業をもって自動的に資格取得とはならない。在学中、もしくは卒業後に「加行」と呼ばれる修行を終え、宗門に教師登録をすることで正式に僧侶(教師)となれるのだ。

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