群馬県U-18リーグ

群馬県柔道連盟は、高校生の競技力向上と柔道の裾野拡大を目指し、『アクシー株式会社 presents 群馬県柔道連盟U-18柔道リーグ』を初開催した。2029年に群馬県で開催される『湯けむり国スポ』を見据えた取り組みで、男子団体戦を実力に応じて1~3部に分け、各校の選手に実戦経験を積む機会を提供。トーナメント戦では得にくい、実力の近い高校同士の対戦を実現し、普段は団体戦に出場する機会の少ない選手にも活躍の場を広げた。県全体の競技力向上に加え、選手同士の交流や成長を促す新たな試みとして、来年度以降の継続と女子の部の創設、将来的には近県への拡大も視野に入れている。

最終節が行われた10月11日(日)、会場のナルセグループ伊勢崎市民プラザにて熱戦の様子を見せていただいた。

取材:林毅 写真:高野宏治

2029年湯けむり国スポにらみ、実力に応じた競争の場を創出 将来的には広域化も

群馬県柔道連盟U-18柔道リーグ最終節の開会式

リーグ戦の構想が動き始めたのは、一昨年から昨年にかけてのこと。2029年の湯けむり国スポに向け、群馬県柔道連盟と県高体連柔道専門部が強化策を模索する中で、他競技のリーグ戦を参考に、高校柔道にも新たな試合機会を設ける案が浮上した。

小山勝由運営委員長は「国スポに向けて何か強化できないかと考えたのがきっかけです。他競技ではサッカーやバスケットボールなどでリーグ戦が行われていたので、柔道でも同様にできるのではないかと考えたんです」と経緯を語る。関係者との協議を重ね、実力や部員数に応じて出場機会を確保できる大会形式を具体化した。

小山勝由運営委員長

大会の特徴は、各校の実力に応じた3部制だ。1部は県大会でベスト4に入る4校、2部はベスト8(5位)の4校、それ以外の学校を3部に振り分け、試合形式も1部は7人制、2部は5人制、3部は3人制とした。各校の部員数などを考慮し、なるべく出場機会を増やすためだ。

小山委員長は「トーナメント戦では、上位に進む高校と早い段階で対戦し、1、2回戦で敗退してしまう学校も多く、実力の近い高校同士が対戦できる機会が少なかった」と説明。「3部に分けることで、実力の拮抗したチームと試合ができ、選手たちのモチベーションが高まっていると聞いています。勝ち負けも大切ですが、それ以上に経験を積むことが重要」と手応えを口にする。

常磐高校・篠崎悠監督

副委員長として運営にも携わり、1部で栄えある初代王座に就いた常磐高校の篠崎悠監督は、「初めての試みで楽しかった。立ち上げるまで大変でしたが、無事に終わってよかった」と振り返る。「7人制や3部制の大会は全国的にも珍しく、普段は団体戦に出場する機会が少ない選手にもチャンスが生まれたこともよかった。うちの高校としても、この大会を通じて一つ上のレベルに行きたいと思いますし、群馬県全体がレベルアップし、全国でも勝負できるようになるための第一歩になったと思います」。

同校の西入亮輔選手は「普段は団体戦に出られないが、今回は2試合に出て勝つことができ、自信がついた。今後は高校選手権に向け、団体戦、個人戦の両方で県大会優勝を目標に、今回の経験を生かしていきたい」と抱負を語ってくれた。

3部を制した高崎高校

3部を制した高崎高校の櫻井捷天監督は、実力の近い学校との対戦が選手の自信につながったと話す。「県大会では強豪校と早い段階で当たってしまい、自信をつける場が少なかった。今回は6試合を戦い、優勝できたことが大きな財産になった」。進学校として学業との両立を重視する同校では、この大会に向けて選手たちが意欲的に練習に取り組む姿も見られたという。

主将の宮下大翔選手も「同じくらいのレベルの選手と試合ができ、とてもいい経験になった。普段から基本を大切にし、強豪校との練習会などを通じて自分たちのできることを増やしてきた。それが結果に表れたと思う」と手応えを口にし、関東大会出場を今後の目標に掲げた。

熱戦の様子

小山委員長が目指すのは、競技成績の向上だけではない。「仲間との交流を通じて輪を広げ、礼節やルールを守るなど『凡事徹底』、当たり前のことを当たり前にできる選手に育ってほしい。柔道を通して人生経験を積み、高校3年間、本気で取り組めたと思えるものにしてほしい」と話す。リーグ戦を通じて生まれた交流が、合同練習などにつながることにも期待を寄せる。

大会は来年度以降も継続する方針で、女子リーグの創設も検討している。将来的には栃木、茨城など近県への拡大も視野に入れ、北関東、さらには関東全域を対象とするリーグへ発展させたいという構想もある。まずは群馬県内で実績を積み重ね、2029年の『湯けむり国スポ』に向けた強化と、地域全体の競技基盤の充実につなげていく。

評

大会結果

1部優勝の常磐高

第1部

優 勝 常磐高校
準優勝 前橋商業高校 
第三位 前橋育英高校
第四位 桐生第一高校

第2部

優 勝 勢多農林高校
準優勝 伊勢崎工業高校
第三位 樹徳高校

第3部

優 勝 高崎高校
準優勝 渋川高校
第三位 前橋東高校
第四位 前橋高校
第五位 沼田高校
第六位 高崎健康福祉大学高崎高校
第七位 安中総合学園高校

資料 (要項)

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