ROUND 32


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Dallas Stadium(アメリカ)

親善試合とは全くの別チーム。

最多5度の優勝を誇る「サッカー王国」が、 24年ぶりの王座奪還に向けて本領を発揮する。

日本のノックアウトステージ最初の対戦相手は、ワールドカップの歴史上で唯一全大会に出場し、最多5回の優勝を誇る「サッカー王国」ブラジル代表に決まった。「優勝」を目指すSAMURAI BLUE(日本代表)にとって、正念場となる一戦だ。

昨年10月に行われたキリンチャレンジカップ2025では2得点先行されながら、後半に一挙3得点。ブラジル代表相手に初の金星を逆転勝利という劇的な展開で掴んだ。しかし親善試合とワールドカップでは大きく異なる、とかく「優勝」が夢や目標ではなく、至上命令とされるブラジル代表におけるその差異は群を抜いているだろう。事実として、日本との試合で国立に立っていた守備陣が一人も今回のメンバーに選ばれていないことなど、「あの時とは違う」ということを改めて認識すべきだろう。

そんなワールドカップに向けてカルロ・アンチェロッティ監督が仕上げてきたチームは、いわゆるかつての即興的な南米スタイルというよりも、守備をはじめとして緻密にオーガナイズされた欧州スタイルのような堅実な構造を備える。攻撃のエッセンスとして各タレントの「個の力」が最大限に引き出されることを目指し、その片鱗はグループステージ3試合7得点1失点で突破してきた結果が示している。

攻撃の核となるのは、ヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード/スペイン)だ。左サイドからの圧倒的な突破力を武器としているが、今大会は更に4ゴール1アシストといったフィニッシャーとしての能力も示している。特にグループステージ全3試合でゴールを決めたのはブラジル代表で歴代5人目の快挙であり、過去この記録を残した大会では全てブラジル代表が優勝しているというジンクスも相まってチームに勢いを与えている。

とはいえ彼だけを警戒すれば、他の選手がしっかりとゴールを奪っていく形はグループステージで示されており、そうした前線を巧みに操る中盤、ルーカス・パケタ(CRフラメンゴ/ブラジル)とブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル/イングランド) 、そしてカゼミロ(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)は磐石の仕上がり、アリソン(リバプール/イングランド)とマルキーニョス(パリ・サンジェルマン/フランス)を軸とした守備陣も抜群の安定感を見せている。加えてグループステージ最終節にネイマール(サントス/ブラジル)が待望の復帰、チームとして最高の状態にあると言えるだろう。

そんな万全のブラジル代表を相手にした時、日本代表にはチャンスはないのだろうか。

もちろんそんなことはない。結果をもって説得力を増してきたのが今の日本代表であり、「優勝」を目標として掲げる今、いよいよ正念場として向き合うべき一戦になる。

この最大級の壁を全員で乗り越えた時、新しい景色が、そして最高の景色が、鮮明に見えてくるはずだ。

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