建設利権、公共事業の無駄遣い、癒着政治。
こうした言葉が出るたびに、感情的な批判が繰り返されます。
しかし私は、
建設利権を単なる「悪」や「不正」として断罪することには慎重であるべきだ
と考えています。
なぜなら、問題の本質は
個人のモラルではなく、貨幣と経済の構造そのもの
にあるからです。
公共事業でお金が動くこと自体には意味がある
例えば、高額に見える公共工事であっても、
建設会社が利益を得る
作業員が賃金を得る
作業員が生活のためにお金を使う
この一連の流れによって、
お金は市中を巡り、経済は一定程度活性化します。
この意味において、
公共事業が「まったく無意味だ」と言うことはできません。
だから私は、
「高額工事=即悪」
「建設業=悪者」
という単純な構図には与しません。
それでも建設利権を問題にせねばならない理由
では、なぜ建設利権が問題になるのか。
それは、
富が集中し、それを特定の権力が長期的に支配できてしまう
からです。
現行の貨幣システムでは、
お金は貯めておくことができる
貯めたお金は力になる
力を持つ者が制度やルールに影響を与える
この結果、
財源を持つ政府や自治体
資金力を持つ大手ゼネコン
に対して、
政治や行政、時には地域社会までもが
忖度せざるを得ない構造が生まれます。
問題は
「工事でお金が動くこと」ではありません。
お金が上流で滞り、権力として固定化することです。
減価する地域通貨という発想
私は、
減価する地域通貨を提唱しています。
これは、貯めておくことができないお金です。
時間が経てば価値が減るため、
人は自然と「使う」方向へ行動します。
その結果、
お金は常に分散しようとする
富の集中が起きにくくなる
お金を貯め込んで政治的影響力を持つことが難しくなる
つまり、
利権を生み出す「力の蓄積」そのものを弱める仕組み
です。
これは、
誰かを取り締まる制度ではありません。
構造として利権が育ちにくい環境を作る発想です。
それでも現行システムが続く理由
一方で、現行の公共事業中心のシステムにも
一定の合理性があります。
即効性がある
雇用が生まれる
政治的に説明しやすい
だからこそ、
この仕組みは長年維持されてきました。
しかし、ここで無視できない現実があります。
グローバル経済の中の「穴の開いたバケツ」
今の世界は、
グローバル経済の中にあります。
国や自治体がどれだけ財政出動をしても、
資材は海外から輸入
エネルギーも海外依存
利益は多国籍企業へ流出
結果として、
財政出動は
穴の開いたバケツに水を注ぐような状態
になっています。
自給自足できていない我が国では、
どれだけ公共事業をばらまいても、
お金は国内・地域に濃く循環しません。
一時的に数字は動いても、
みなが豊かになる構造にはならないのです。
問題は「ばらまき」ではなく「循環しないこと」
重要なのは、
財政出動をするか、しないか
ではなく、
お金がどこで止まり、どこへ抜けていくか
という視点です。
富が集中し、
それが政治的な力として固定化されるとき、
民主主義は形骸化します。
だから私は、
公共事業の見える化
技術と契約による説明責任
減価する地域通貨による分散
これらを
セットで進める必要がある
と考えています。
おわりに
私は、
建設業を否定しているわけではありません。
なにしろその業界で私は経済活動をしてきました。

問題にしているのは、
富が貯め込まれ、
特定の権力によって動かされる構造
そのものです。
利権を道徳で叩いても、
構造が変わらなければ、
同じことは繰り返されます。
だからこそ、
感情ではなく、
貨幣と経済の仕組みそのものを問い直す
必要があるのではないでしょうか。
あなたの1票が、弱者を守るか、権力を肥大させるか。
見た目じゃなく、中身で選べ。
福島県の皆さん、一緒に声を上げませんか?
✍️ 大坂佳巨(おおさか よしきよ)
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