ウクライナは重要な補給路や輸送路を守るため、何百キロにも及ぶ対ドローン用ネットの設置を進めている。Pierre Crom/Getty Imagesウクライナ軍によると、2026年に入ってから国内の道路に設置された対ドローン用ネットの総延長は800kmを超えた。これはフロリダ州を北から南まで縦断する距離を上回る長さだ。ウクライナ政府は2026年5月、ネットの設置が1日当たり約8.4kmのペースで進んでいると明らかにした。
対ドローン用ネットはウクライナの道路でごく一般的に見られる光景になっており、2026年に設置されたネットの総延長は、フロリダ州の最北端から最南端ほどの長さに達している。

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ウクライナ国防省は2026年6月7日、前線の道路に設置した「対ドローン防護設備」の総延長が、2026年に入ってから822kmに達したと発表した。
同国防省によると、そのうち約211kmは2026年5月だけで設置されたものだという。この防護設備は丈夫なネットであり、飛来する攻撃用の小型のクアッドコプター(4つのプロペラを備えた)ドローンのプロペラなどを絡め取り、攻撃を防ぐ仕組みとなっている。
一方、フロリダ州の南北の長さは、北部のジョージア州境から州最南端の都市キーウェストまで道路をたどった場合、約447マイル(約719km)である。
ウクライナ国防省は声明で、「前線近くで安定した補給体制を維持することは、常に重要な課題だ。重要な輸送ルートの防護を計画的に進めている」と述べた。
同国防省傘下の国家特別輸送局(State Special Transport Service)は、道路沿いに木製または金属製の骨組みを設置し、その上にネットを張ることで、何マイルにもわたって続くトンネル状の防護設備を整備している。
こうした対ドローン用ネットの多くは、農業用や漁業用の網を転用したもので、西側の同盟国から提供されたものも少なくない。これらのネットは、小型の攻撃用ドローンのプロペラを絡め取るのに特に効果的であり、この戦争で最も多くの死傷者を出しているドローン攻撃に対する、低コストで導入できる最後の防御手段となっている。
ウクライナ軍とロシア軍は当初、装甲車両を守るためにネットを設置していた。しかし2023年後半になると、電波妨害が効かない光ファイバー制御ドローンが戦場に登場し、電子戦の効果が低下したことから、陣地などの固定拠点を覆うためにもネットを使うようになった。
ロシアは、自らが支配する地域の攻撃を受けやすい道路に、大規模なネットトンネルを最初に整備した。2025年春に公開された映像では、ドネツクの幹線道路をネットで覆う様子が確認されている。
しかし、ウクライナもこの防御策の整備を急速に進めている。国防省によると、2026年5月時点では1日当たり約8.4kmのペースでネットを設置しており、2025年の約3.9kmから大幅に増加している。
同国防省の統計では、過去2年間で少なくとも約1159㎞の対ドローン用ネットが設置された計算だ。これは、ニューヨーク市とシカゴの間の距離に匹敵する。
ネットは効果的な対ドローン防御手段である一方、完全な防御を保証するものではない。繰り返しドローン攻撃を受けるとネットに破れ目が生じ、爆薬を搭載したドローンがその隙間から侵入して、通過する車両や兵士を待ち伏せする恐れがある。

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