『移動自動車博物館』という位置付け

6月15日、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)において、欧州車を対象としたミーティング『ミラフィオーリ2026』が開催された。2011年9月に第1回が開催され、今年で16回目を迎えた。

本イベントを主催するチンクエチェント博物館のイベントは『移動自動車博物館』と位置付けられており、参加車両イコール展示車両となるため、その展示環境にもこだわっている。

6月15日に開催された、欧州車を対象としたミーティング『ミラフィオーリ2026』。6月15日に開催された、欧州車を対象としたミーティング『ミラフィオーリ2026』。    内田俊一

同じくチンクエチェント博物館が主催する、先月行われた『富士トリコローレ』は、富士山と芝と新緑という組み合わせが他では味わえない雰囲気だった。そして今回のミラフィオーリは万博会場の跡地であり、森の中にあるという環境が魅力だ。

ミラフィオーリは『花見をしよう』を意味

また、単に参加者同士のコミュニケーションだけでなく、そういったシーンの下にクルマを置いたうえで楽しもうという思いが込められている。

それは『ミラフィオーリ』というイベント名にも表れている。『ミラーレ』は動詞で見るという意味のイタリア語で、同じく『フィオーリ』は花。つまり『花見をしよう』となる。そのため、この環境にこだわったわけだ。

並べ方に規則性はなく、イタリア車の横にイギリス車、そしてドイツ車やフランス車などランダム。並べ方に規則性はなく、イタリア車の横にイギリス車、そしてドイツ車やフランス車などランダム。    内田俊一

今回芝生の会場には、250台近い参加車両が展示された。

その並べ方に規則性はなく、イタリア車の横にイギリス車、そしてドイツ車やフランス車などランダム。それがまた魅力になっており、ついつい会場の隅々まで歩き回り、面白いクルマはないかと探してしまうのだ。

チェコスロバキアで製造された250ccの3輪車

主催者がイタリア車、特にチンクエチェントにこだわりを持っているだけに、やはりエントリーが多いのはフィアット系。その中にはヌォーヴァ・チンクエチェントの後継に当たる126や、1970年のカーオブザイヤーを受賞した128といった名車たちも登場。

そのほか非常に珍しいところでは、『ヴェロレックス250』が会場に現れたのには驚いた。チェコスロバキア(現チェコ共和国)で製造された250ccの3輪車で、オートバイのフロントを2輪にしたような形状だ。

2ストロークの煙を吐きつつ快走する『ヴェロレックス250』。2ストロークの煙を吐きつつ快走する『ヴェロレックス250』。    内田俊一

オーナーによると、第二次世界大戦後の物資不足の時代に、障がいを持つ方や一般市民に向けた安価な移動手段として開発されたクルマだという。

その最大の特徴は、スチールパイプをまるで鳥かごのように張り巡らせたバードケージ構造に、合皮をスナップボタンで留めただけのボディだ。同じくチェコスロバキアのJawa製2ストローク248.5cc単気筒エンジンは9馬力を発揮し、最高速は80km/h。

175ccと250ccを合わせて2500台が生産されたとのこと。なおこの個体は、昭和31年12月に国内で初度登録されたものだという。

希少車『ボンド・バグ』も登場

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