「海のおいしさを次の世代へ」を掲げ、持続可能な海と食を目指す活動を行うシェフチーム、一般社団法人Chefs for the Blue(本社:渋谷区千駄ヶ谷/代表理事:佐々木ひろこ)は、パークハイアット京都(所在地:京都市東山区高台寺桝屋町360/総支配人:マシュー・キャロル氏)と協働し、2026年7月7日(火)、同ホテルの「Masters of Food & Wine*」の一環として、シグネチャーレストラン「八坂」にて特別イベント「Sustainable Seas, Kyoto Table」を開催します。

本イベントの特徴は、単発のコラボレーションディナーにとどまらない点にあります。Chefs for the Blueは、イベントに先立つ約半年間、パークハイアット京都のフード&ビバレッジ部門のメンバー約30名を対象に、海洋資源の現状や日本の魚食文化を学ぶトレーニングを重ねてきました。また「八坂」の3人のシェフはフィールドワークとして京都府与謝郡伊根町および宮津湾での漁業現場にも訪問。研修の段階から一緒に取り組むことで、イベント当日だけでなく、その後も「八坂」そしてホテル全体でサステナビリティを日々の実践として根づかせていく——その第一歩として、半年間の学びの集大成を一夜のコースに昇華させたのが本イベントです。

当日は、「八坂」の小山健太郎料理長と、Chefs for the Blue京都メンバーである坂本健シェフ(cenci)、前田元シェフ(レストランMOTOÏ)とともに、シックスハンズで全8品の特別コースを提供します。

<イベントの見どころ>

・「研修プログラム」から始まる、ホテルのサステナビリティ実践。 

イベント単体ではなく、約半年間の研修を経てホテルチームが自ら学び、考え、実践へとつなげる取り組み。F&B部門約30名が参加し、イベント後もホテル全体で継続していくことを見据えた、新しいかたちのホテル×NPO協働です。

・「京都の海を映す」シックスハンズの全8品コース。 

小山健太郎料理長(八坂)、坂本健シェフ(cenci)、前田元シェフ(レストランMOTOÏ)の3人が、それぞれの解釈で京都の魚食文化を表現。鉄板焼きとフレンチ、和の食材を用いたイタリア料理、関西の水産現場に根ざした料理が一夜に交差します。

・「国際水産エコ認証」クロマグロを、一尾まるごと味わう。 

通常はあまり流通しない胃袋・心臓・頭肉などの部位まで使い切るアミューズなど、資源を無駄にしない調理を体感いただけます。

・約400年続く伊根の定置網漁、宮津湾から届く京都の魚

 「獲る」のではなく「待つ」漁業や、宮津湾でのみ育てられているオオトリ貝など、シェフたちが実際に現場で学んだ京都の海の食材が皿の上に。

・「メディアとしてのレストラン」というあり方。

 美食を楽しみながら、その背景にある海の現状を知る。ゲストと物語を共有し、レストランから持続可能な社会を広げていく試みです。

<Sustainable Seas, Kyoto Table イベント概要>

開催日:

2026年7月7日(火)

会場:

パークハイアット京都 4階 シグネチャーレストラン「八坂」

料金:

33,000円(全8品)/アルコールペアリング 17,250円/ノンアルコールペアリング 6,900円(すべて税込・サービス料別)

スケジュール:
・18:30 開場
(4階テラスにてカナッペとシャンパンを楽しみながら、これまでの取り組みを捉えたドキュメント映像を鑑賞するレセプション ※レセプションの飲食は通常料金に含まれます)
・19:00 ディナースタート
・21:00 ディナー終了

●ご予約リンク

「八坂」WEBサイト

ご予約・詳細

https://www.tablecheck.com/ja/shops/kyoto-park-hyatt-yasaka/reserve?menu_items[]=6a0437b61287e45ef6f47a72

*ご予約はイベント開催日の7日前まで承ります。

*メニューは仕入れ状況により、変更となる場合がございます。

*当日のスケジュールは、進行状況により前後する場合がございます。

*イベント開催日7日前以降のキャンセルは、100%のキャンセル料を申し受けます。

お飲み物のペアリングは、ノンアルコールでのご案内が可能です。ご予約時にお知らせください。
 雨天の場合は、レセプションをホテル内の別の施設にて開催いたします。

※本イベントは、受賞歴を誇るシェフやソムリエ、食の専門家たちが“旬の味覚”をテーマにその土地ならではの食文化を届ける、パーク ハイアットのシグネチャープログラム「Masters of Food & Wine」の一環として開催されます。

コース料理紹介(一部)

フランスや東京でキャリアを重ね、京都で「八坂」の料理長に就任された小山健太郎氏は、世界中から訪れるゲストに「美味しい京都の食材を料理し、提供するだけで本当に良いのだろうか」という問いを抱くようになったそうです。Chefs for the Blueが京都で継続的に実施している講習会への参加をきっかけに海洋資源の持続可能性へ強い問題意識を持ち、その学びをホテルのチームと共有し実践につなげたい——その想いからプロジェクトがスタートしました。

全8品のコースでは、京都の海や紡がれてきた食文化を表現するとともに、「持続可能な魚食を未来へつないでいきたい」という3人のシェフ共通の想いが込められています。象徴的な4品をご紹介します。

国際水産エコ認証を取得した大西洋クロマグロを、一尾まるごと使い切る一皿。頭肉や胃袋、燻製した心臓などをパセリと山椒でテリーヌに仕立てるなど、フランスの技法を日本の魚食文化らしくマグロで表現した小山料理長。南インドの発酵クレープ「ドーサ」に着想を得た坂本シェフは、発酵の酸味とスパイスの香りを調和させたテールの煮込みを。中華料理の経験もある前田シェフが選んだのは、2年熟成の自家製豆板醤に黒酢と青花椒を加えた特製ダレで和えた胃袋と、脂ののったカマの小籠包に仕立て。3者それぞれの表現で構成します。

伊根の定置網漁で水揚げされた旬魚を、季節の野菜とともにシンプルに蒸し上げます。高温の油で香りを立たせた白髪ねぎとパクチーを添え、醤油とナンプラーをベースにしたソースで、素材本来の味わいをお楽しみいただけます。定置網というその日何が獲れるかわからないという漁だからこそ、シェフの魚への知識と調理技術の引き出しの多さが求められ、それでなければ海と対峙できないと語る前田シェフならではの一皿です。

琵琶湖の固有魚・ビワマスを、皮目は香ばしく、身はほろりとほどける火入れで仕上げた一皿。ソースには、2年熟成の鮒寿司の飯を加えた水切りヨーグルトを用い、発酵由来の奥深い旨みと穏やかな酸味を表現しました。こぶみかんの葉のオイルと蛇腹に切ったきゅうりが清涼感を添え、発酵と乳のコク、湖魚の繊細な味わいが調和する、印象的な一品です。

京都ではグジと言われ昔から親しまれている甘鯛。今回は伊根や宮津、京丹後周辺で水揚げされる京都の甘鯛(グジ)を使用し、地元の青木農園のズッキーニと、自社定置網で獲れた色々な魚を使ったクラシックな魚のムースを合わせ、地域の循環を意識した一皿に仕立てました。皮目を香ばしく焼き上げた甘鯛のふっくらとした身と、伊根町・向井酒造の日本酒「伊根満開」を用いたブールブランが、魚本来のやさしい甘みを引き立てます。京都の人に京都の魚の美味しさを改めて伝えたいという想いを込めた一皿です。

<研修プログラムについて>

イベントに先立ち、Chefs for the Blueはパークハイアット京都のフード&ビバレッジ部門メンバー約30名を対象に、約半年間にわたる研修プログラム(トレーニング2回、フィールドワーク2回)を実施しました。

トレーニング1:魚食文化の歴史と日本の食文化(2月6日) 

Chefs for the Blue代表理事でフードジャーナリストの佐々木ひろこによる講演。日本の魚食文化の歴史や伝統的な漁法、近年の海洋資源の急激な減少、欧米と日本の資源管理政策の違いなどを学んでいただきました。講演後には、国際水産エコ認証取得の大西洋クロマグロの胃袋や心臓など、普段流通しない部位を使った試食も実施し、若手シェフやサービススタッフが自らのアクションを考える契機となりました。

フィールドワーク1:伊根町の定置網漁(3月2日)

小山料理長をはじめ「八坂」のシェフチームが京都府与謝郡伊根町を訪問。約400年の歴史を持つ定置網漁を「獲る」のではなく「待つ」漁業として知られる漁業の特性や、その運営の実情について理解を深めました。一方で、近年における漁獲量の減少や、将来に向けた課題についても共有されました。多種多様な魚の水揚げや、漁船上で新鮮なマグロの心臓を薪火で焼く食体験を通じ、普段流通しない部位の価値についても新たな知見を得ました。

フィールドワーク2:宮津湾の二枚貝養殖(同日) 

宮津市の宮津湾で二枚貝養殖を行う漁師の本藤靖さん脩太郎さんを訪問。山からの栄養分を含んだ水が海底から湧出することで形成されるミネラル豊富な環境について説明を受け、高い透明度を持つ海域が天然の大トリ貝の品質を支えていることを学びました。また、天然種苗によるオオトリガイやアサリの養殖についても理解を深め、地域資源を活かした取り組みを確認しました。さらに、養殖作業の一部を体験し、海上作業の厳しさにも触れました。

トレーニング2:シェフ座談会〜メディアとしてのレストラン〜(4月27日)

坂本健シェフ、前田元シェフが「メディアとしてのレストラン」をテーマに講演。後半では、サービスチームとシェフがグループに分かれ、研修で得た学びや、ホテルとして実践可能な「持続可能性」について活発に意見交換。複雑なホテルオペレーションの中でも日々できることを少しずつ増やしていきたいという声が挙がり、継続的な取り組みへとつなげる貴重な機会となりました。

<シェフ紹介>

1989年、熊本県生まれ。幼少期から祖母の畑の野菜や料理上手な母のもとで食の魅力に親しむ。2008年に都内のフレンチレストランでキャリアを開始、2013年に渡仏。ブルゴーニュの三ツ星【メゾン・ラムロワーズ】をはじめ5年間研鑽を積む。帰国後【フレンチモンスター】のシェフに就任し『Gault & Millau 2022』で3トックを獲得。クラシックを尊重しつつ柔軟な創造性を発揮し、京都の豊かな食材を生かした、鉄板焼きとフレンチが融合する唯一無二の食体験を生み出す。

1975年、京都生まれ。大学在学中の欧州旅行でイタリア料理に出会い料理人を志す。【イル パッパラルド】で修業後、【イル ギオットーネ】で9年間料理長を務め、2014年に岡崎で【cenci】を独立オープン。和の食材を用いた新たなイタリア料理を創出し、国内外で人気を博す。食材調達から生産者・地域を支える活動、労働環境の整備まで、サステナビリティを徹底的に追求する姿勢でも知られる。2022〜2024年「アジアのベストレストラン50」ランクイン、2022年度以降ミシュラン一つ星。Chefs for the Blue京都メンバー。

1976年、京都市生まれ。旧京都グランドホテルの中国料理部門で修業を始め、ホテル日航東京を経て渡仏。【ラ・マドレーヌ】(ブルゴーニュ地方)などで修業。帰国後は京都ホテルオークラや大阪【HAJIME】で研鑽を積み、2012年に京都で【MOTOÏ】を独立オープン。生産者との関係構築、スタッフのチームワークづくりや労働環境整備も含めた、総合的なレストランのサステナビリティ向上に取り組む。Chefs for the Blue京都メンバー。

<パークハイアット京都について>

パークハイアット京都は、京の洗練された文化とパーク ハイアットの優美なホスピタリティーが融合した「ラグジュアリー ゲストハウス」です。世界遺産・清水寺へ至る二寧坂に面し、京都市最大の重要伝統的建造物群保存地区の中で日本家屋の外観が町に溶け込んでいます。京都市街と八坂の塔を同時に眺望するホテルは、明治10年創業の料亭「山荘 京大和」と共生し、静寂に包まれた70の客室と、4つの料飲施設、宴会場、スパを含むウエルネスセンターを完備。庭と家屋が一体化する「庭屋一如」の造りが、東山のいにしえの記憶と四季の移ろいを語ります。

<一般社団法人 Chefs for the Blue について>

Chefs for the Blue(シェフス フォー ザ ブルー)は2017年5月、日本の水産資源の現状に危機感を抱いたフードジャーナリストの声がけに応え、東京のトップシェフ約30名が集まった海についての深夜勉強会を起点とする料理人チームです。2021年9月には京都チームも発足。「日本の豊かな海を取り戻し、食文化を未来につなぐ」ことを目指し、NGOや研究者、政府機関などから学びを得ながら、持続可能な海を目指す自治体・企業との協働プロジェクトや各種ダイニングイベント、海の未来を担う次世代の教育事業、飲食業界を中心とした海の学びのためのコミュニティ運営、国への政策提言など、様々な活動を行っています。

【概要】

 ・法人名:一般社団法人 Chefs for the Blue(シェフス フォー ザ ブルー) 

・設立日:2018年6月6日 コックさんの日(活動開始は2017年) 

・住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-7-13 東急アパートメントB1 

・代表理事:佐々木ひろこ ・公式HP:https://chefsfortheblue.jp/

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