妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちの本当の苛立ち、あふれんばかりの悩みとは? 専門家の解説を元に、リアルな事象に切り込んでいく。それが『女たちの事件簿』
2026年4月、少子化対策の新たな財源として「子ども・子育て支援金制度」がスタートした。SNS等では実質的な「独身税」との批判も根強いこの制度について、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう解説する。
「特定の人だけに課される税金と誤解されがちですが、実際には公的医療保険の加入者全員が負担するものです。
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徴収額は被保険者の年収によりますが、こども家庭庁によると令和8年度の月間平均では健保組合で約550円、国民健康保険で一世帯約300円と推計されています。独身者や子のいない世帯が恩恵を実感しにくい構造から、『独身税』という名前が広がったのでしょう」
制度の趣旨には理解を示しつつも、とある「実体験」をきっかけに、どうしても理不尽さを感じざるを得なくなったと話す女性に話を聞くことができた。
菅原ほのかさん(仮名・41歳)は、独身で子どもはいない。
「子どもは国の宝。将来の社会を支える若手が増えるなら、負担は妥当」と、制度に好意的だったが、このゴールデンウィーク(GW)に遭遇した出来事で、その心境は複雑になったと話す。
「一部の心ない親、いわゆる『子持ち様』の振る舞いを目の当たりにして、モヤモヤが止まらなくなってしまったんです……」
連休中、混雑するファストフード店を訪れたほのかさん。ようやく空いた二人掛けの席に座ると、隣のテーブルに3、4歳の男の子と赤ちゃんを抱いた父親の親子連れが座ったそう。
「最初は微笑ましく見ていたんです。私にも姪や甥がいますし、子どもは嫌いではありませんから」
だが、ほのかさんの商品が先に到着した直後、事件は起きた。
「テーブルの汚れが気になり、ナプキンを取りに数秒だけ席を立ったんです。戻ってくると、隣の男の子が私のポテトを当然のような顔で掴んで、パクりと食べていました」
驚愕したほのかさんは、次の1本に手を伸ばそうとする男の子に「それ、私の!」と思わず声をあげた。子どもは一瞬手を止めたものの、構わずもう1本パクリ。 何よりほのかさんを絶望させたのは、横にいる父親の反応だった。
「父親はスマホに夢中で、我が子の行動を全く見ていませんでした。私が彼の肩を叩き、『このポテト、私のです』と伝えてようやく顔を上げましたが、謝罪の言葉はなし…」
代わりに父親が口にしたのは、信じがたい言い訳だった。
—腹減ってるみたいで。
「絶句しました。そんな親が本当にいるんですね。ただ、不快感はそれだけではなかったんです。この後、この父親の態度には正直、絶句。声をかけたことを少し後悔するほどでした…」
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※本記事で使用している写真はイメージです。
【取材協力】危機管理コンサルタント|平塚俊樹氏 【聞き手・文・編集】矢口頼子 PHOTO:Getty Images 【出典】こども家庭庁|子ども・子育て支援金制度について
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