
執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
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今週の振り返り
今週の豪ドル/円は106.98円前後、ニュージーランド(NZ)ドル/円は91.94円前後で週初を迎えました。前週末23日(金)に日米当局が「レートチェック」(日銀は観測)を行い、さらに25日には高市首相が投機的な動きに対して警告をしたため、前週末終値から豪ドル/円は約45銭 NZドル/円は約70銭ギャップダウンして取引を開始しました。日米協調介入への警戒感が色濃く残る週頭には円買いが先行し、豪ドル/円は106.08円前後、NZドル/円は91.40円前後まで下値を拡大しました。もっとも、トランプ政権の政策を巡る米ドル忌避の動きから、豪ドルやNZドルが買われると、金(ゴールド)価格の上昇を背景にコモディティ価格の総合指数であるCRB指数が上昇したことも支えに、29日には豪ドル/円は108.57円前後、NZドル/円は93.26円前後まで上昇しました(執筆時)。
RBAの利上げ織り込みは7割に達す
来週の3日(火)には豪準備銀行(RBA)理事会が開催され、金融政策が発表されます。RBAは昨年3回の利下げ(合計75bp=0.75%ポイント)を実施しました。しかし、その後は政府による物価抑制策の終了や縮小したこともあり、インフレは再びRBAの目標レンジ(2~3%)を超える水準となっています。そのため、前回のRBA理事会(12月)では利上げが必要となる可能性が議論されています。
そうした中、22日に発表された豪12月雇用統計では失業率が5月以来となる4.1%へ低下するなど、内容は強いものとなりました。さらに、今週28日に発表された豪10-12月期消費者物価指数(CPI)は前年比+3.7%、コアCPIにあたるCPI・トリム平均は+3.4%となりました。また、同時に発表された豪12月CPIは+3.8%となり、四半期ベース、月次ベースともに前回からインフレが加速していることを示す結果となりました(表1参照)。
これまでオーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)では、RBAの利上げ時期は5月会合との見方が優勢でした。しかし、これらの結果を受けて、今会合での利上げ確率を約70%まで織り込む動きとなっています。市場が利上げの可能性を高く見ているだけに、3日の理事会でRBAが利上げを見送った場合、豪ドルには短期的な売り圧力がかかる可能性があります。
もっとも、豪州の経済状況が良好で、インフレの伸びが加速している現状を踏まえると、RBAはいずれ利上げに踏み切らざるを得ないと見られています。米連邦準備制度理事会(FRB)は当面据え置きが予想されているものの、利下げサイクルの終了が明確に示唆されていません。このため、金融政策面から見て、豪ドルが買われやすい通貨であるとの見方は変わらなさそうです。
【表1.豪CPIの推移】

豪ドル/円のテクニカル分析
豪ドル/円は、昨年10月23日以降日足一目均衡表の基準線をサポートに上昇基調を維持しています。目先のサポートは日足一目均衡表の転換線ですが、同線を下抜けても同基準線がサポートとして機能しています。来週もこれらの水準が下値目途として意識されそうです。これらの水準を下抜けたとしても、1月26、27日安値の106.08円前後を下抜けしなければ、上昇基調は継続と考えてよいでしょう。一方、上値は1月23日高値(109.01円前後)や2024年7月11日高値(109.37円前後)がレジスタンスとして意識されそうです。同水準を上抜けた場合は、心理的な節目となる110.00円が目途として意識されそうですが、過去35年以上にわたり到達していないレベルとなります。
【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:AUD/JPY:106.000-110.000、NZD/JPY:92.000-95.000
2/2週のイベント:
02/02 (月) 10:45 中国 1月RatingDog製造業購買担当者景気指数(PMI)
02/03 (火) 06:45 NZ 12月住宅建設許可件数
02/03 (火) 09:30 豪 12月住宅建設許可件数
02/03 (火) 12:30 豪 準備銀行(RBA)、政策金利発表
02/04 (水) 06:45 NZ 10-12月期四半期失業率
02/04 (水) 06:45 NZ 10-12月期四半期就業者数増減
02/04 (水) 10:45 中国 1月RatingDogサービス業購買担当者景気指数(PMI)
02/05 (木) 09:30 豪 12月貿易収支
週末に久々に留学時代の仲間と集まります。久々すぎて、何年振りかも思い出せません(笑)。出会ったのは20数年前のアメリカ。それから、お互いに色々な人生を歩んでいますが、こうやって会える仲でい続けられること、そういう機会を作ってくれるメンバーに感謝です。
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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