フランスの酒造大手ペルノ・リカールが17日に発表した1-3月期(第3四半期)決算では、中国免税店での取り扱い停止などにより、既存事業の売上高が3%減と、予想以上に悪化した。

  売上高の減少は、欧州連合(EU)の酒造大手に対する反ダンピング措置の一環として、昨年12月から中国での免税販売が停止されたことや、中国本土の景気減速、中国政府による欧州産ブランデーへの追加関税が主な要因だ。ドイツとスペインでの売り上げも落ち込んだ。

  ペルノの株価は17日の取引開始直後、1.6%下落した。同社の株価は年初から16日までに、約15%下落していた。

  ペルノやレミー・コアントローなどEUの酒造大手は、世界の貿易戦争の最初の犠牲者と言える。EUが中国の電気自動車(EV)に課した関税への報復措置として、昨年10月から中国政府に追加関税を課されている。空港免税店を含めたペルノの旅行小売り事業は、中国の免税店での取り扱い停止により、売上高が約3分の1減少した。

  ペルノは中国国内販売も 「依然として厳しい 」としており、通常は大きな収益を生み出す春節(旧正月)も、非常に低調だった。ペルノは2月、主力のコニャックブランド「マーテル」の価格を引き上げた。

  関税により世界的なマクロ経済環境は依然として厳しいとして、ペルノは6月末までの通期売上高が、1桁台前半の減少するとの見通しを維持した。見通しには、中国と米国で予想される関税の影響が含まれている。

  ペルノは関税の影響を軽減するため、的を絞った値上げ、コスト削減、より効率的なプロモーションに取り組んでいる。アレクサンドル・リカール最高経営責任者(CEO)は、「大々的な値上げはしない」としている。同社は2月、2026-2029年に10億ユーロ(約1620億円)のコスト削減を計画していると発表した。

原題:Pernod Sales Decline, Hit by China Troubles And Late Easter (1)(抜粋)

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