昨年11月から今月にかけ、日本航空で安全上のトラブルが相次いでいるとして、国土交通省は24日午前、日航の安全推進本部などのある施設に対し、航空法に基づく臨時の立ち入り検査に入った。これまでに講じた再発防止策の実施状況を確認するとともに、さらに実効性のある対策を徹底するよう強く指導する。日本航空に立ち入り検査に入る国交省の職員ら(24日午前、東京都大田区で)=後藤嘉信撮影日本航空に立ち入り検査に入る国交省の職員ら(24日午前、東京都大田区で)=後藤嘉信撮影 検査に先立ち、斉藤国交相は24日朝の閣議後記者会見で、福岡空港で日航機が誤って停止線を越えた問題について、「1月に羽田空港で発生した航空機衝突事故を受け、航空事業者や管制機関の双方に基本動作を徹底している中、今般の事案が発生したことを重く受け止めている」と語った。

 国交省幹部によると、日航への臨時の立ち入り検査は、抜き打ちで実施した2月以来。今月も、福岡空港で停止線越えが発生した後、定期的な検査に入るなどして再発防止策の策定を進めていた。 国交省航空局の職員4人は24日午前10時40分頃、東京・羽田空港に近い「JALメインテナンスセンター1」を訪れ、臨時の立ち入り検査に着手した。安全推進本部のほか、運航本部、整備管理部などが検査の対象となる見通しで、関係書類の確認や担当者からの聞き取りを行う。 同センター前で取材に応じた日航の神永直也・羽田広報グループ長は「不安全事象が続いて、監査が実施されることになった。当局からの指導を踏まえて日本航空の信頼回復に努めていきたい」と話した。 日航では昨年11月以降、米国や福岡の空港で、管制官との交信に関わる滑走路への誤進入や停止線越えに加え、男性機長の深酔いを原因とする欠航など、安全や運航を巡るトラブルが続く。子会社の「JALエンジニアリング」でも複数の不適切な整備が判明し、同12月に行政指導にあたる業務改善勧告を受けた。
 さらに、今月23日、空港での地上作業を担う子会社の「JALグランドサービス」の運転する
牽引(けんいん)
車(トーイングカー)によって移動していた日航機同士が、羽田空港の駐機場で接触する事故が起きた。この件でも管制指示とは異なる手順で作業が行われた可能性がある。

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