2026年11月3日 19:40

教育やスポーツ、文化などの分野で功績があった人に贈られる「秋の叙勲」に、県内から60人が選ばれました。
長崎刺繍を唯一の伝承する職人は、旭日双光章を受章しました。

県の無形文化財に指定されている長崎刺繍の職人、嘉勢 照太さん(75)。
1982年、30歳の時に長崎市の刺繍店に弟子入りし、この道40年あまりです。
1995年に「長崎刺繍工房」を設立。
江戸時代から続く伝統技術の唯一の伝承者として、一本、一本の糸に思いを込めます。

(長崎刺繍職人 嘉勢 照太さん)
「糸で縫って、(親が)自分の子どもにぬくもりを伝える…、そんな世界。長崎刺繍にはそれをつなげていこうという気がまだある」
綿や和紙などを使って「立体感」を作り出すのが、長崎刺繍の特徴で、嘉勢さんはその刺しゅうを施した「長崎くんち」の傘鉾や衣装の復元・修理を担っています。

今年『川船』を奉納した油屋町の船頭衣装は、約5年かけて制作しました。
(長崎刺繍職人 嘉勢 照太さん)
「子どもが船頭衣装を着て真ん中にいて。そして全体が盛り上がって刺繍の存在も忘れるくらい、みんなが盛り上がる。みんなが一緒になって最後は泣く。それを裏から支えるのが刺繍」
伝統文化の継承や発展に果たした功績が顕著として、旭日双光章を受章した嘉勢さん。
今後は、先人から伝わってきた心意気や技術を後世に残していくことが使命だと語ります。
(長崎刺繍職人 嘉勢 照太さん)
「僕が作ったものが、50年すればくたびれて補修する。そういう手をなんとか育つ環境を作っていく。いい循環ができるような足場を作るためには、ありがたい章をもらってそのステップにしないといけないと思う」

このほか、瑞宝重光章に元長崎大学学長の片峰 茂さん。

旭日中綬章には、日本真珠振興会代表理事会長の藤田 哲也さんが選ばれ、県内からは60歳から87歳までのあわせて60人が受章しています。
最終更新日:2026年11月3日 19:40