「LIVE AZUMA 2026」レポート、大きなお祭りの中に音楽が息づく、福島の2日間

福島最大級の音楽フェスティバル「LIVE AZUMA 2026」が、2026年10月17日(土)・18日(日)の2日間、福島県の福島あづま球場およびあづま総合運動公園にて開催された。

2022年にスタートしてから今年で5回目を迎えた同フェスは、豪華アーティストの音楽ライブのみならず、広大な敷地内にさまざまな催しや飲食をはじめ120店舗を超えるブースが並び、その場を訪れるだけでも楽しく、あたたかい人との触れ合いも感じられる、福島ならではの魅力あふれるお祭り。このレポートでは、2日間の模様をダイジェスト的にお届けする。

1日目 湘南乃風、MONGOL800、04 Limited Sazabysら登場

© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

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気持ちの良い秋晴れとなった初日、福島駅前のシャトルバス乗り場には9時頃には大行列が出来ていたが、スムーズに乗車することができた。車内では福島テレビのアナウンサーによる歓迎のアナウンスが流れる中、20分ほどで会場に到着。広い運動トラックの横でチケットをリストバンドに交換し、入場を待つ間もワクワク感が溢れていた。

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朝から何も食べてなかったので早速、東北のラーメンが集結したエリアへ。「自家製麵うろた」のイベント限定自家製手延し麺、美味い! ラーメンをはじめとするグルメは、入場無料のマーケット「PARK LIFE」で味わえるため、このために足を運んでいる人もいるようだった。

© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

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そうこうするうちに開演時間が近づき、エアショープログラム「Yoshi Muroya × LEXUS Special Flight」でエアレースパイロット・室屋義秀(LEXUS PATHFINDER AIR RACING)による会場上空での飛行が行われ、「とにかく楽しんでいきましょう!」とMCの開会宣言からAZUMA STAGEでKANA-BOONが「フルドライブ」でフェスの口火を切った。

KANA-BOON© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

2023年、KANA-BOONが諸事情で出演キャンセルになった際に、「こども2人がKANA-BOONが大好きで、初めて観るためにチケットを買っていて、振り付けの練習までしている」というお客さんのメールをきっかけに、出演予定だった時間帯にKANA-BOONの曲を流したり、物販をおこなったりと、フェス全体でその声に応えたという逸話がある。「Oi! Oi!」とコール、クラップでバンドと観客がいきなり一体となったライブには、そんな熱い関係性がうかがえた。

OddRe:© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

PARK STAGEではOddRe:が「LIVE AZUMA踊れんの!? 最後まで好きに踊ってちょうだい!」と煽って午前中のPARK STAGEを沸騰させる。尖ったサウンドが空気を震わせる一方で、トンボが人々の合間を縫って飛んでいく情緒もあってその対比にほっこり。

矢部ユウナ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

土曜日のまだ早い時間にも関わらず、公園内はすでにたくさんの人でごった返しており、あちこちで楽しそうな笑い声が聞こえる。午後になり公園の一角に設けられたECHO STAGEに足を運んでみると、Red Bullのラッピングが施されたジープの上がDJブースになっており、アンビエントな楽曲が流れていた。その背後にはキッズエリアがあり、親子で遊びに興じている姿も。

WHITE ASH、一番左が山岡トモタケ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

PARK STAGEに出演したWHITE ASHのギタリスト・山さんこと山岡トモタケは福島出身。WHITE ASHの活動が止まっていた昨年は会場内で売り場を手伝っていたという。「震災から15年、これからも頑張っていきたい!」との言葉に大きな拍手が沸き起こっていた。

MONKEY MAJIK© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

雲ひとつない晴天で、午後1時のスタジアムは10月とはいえまだ日差しが強い。そんな中、爽やかな歌声で清涼感を運んできたのは、宮城県・仙台出身のMONKEY MAJIKだ。「空はまるで」をみんなで手を振りながら大合唱して東北への愛を共有した。

CANDY TUNE© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

続いてAZUMA STAGEはCANDY TUNEがステージに上がり大歓声を受けて「シャットダウン!」からスタート。なんと福島県でのライブは初とのこと。広いステージを目一杯使いながらのパフォーマンスを見せ、「倍倍FIGHT!」で大観衆を牽引して会場をヒートアップさせた。

Da-iCE© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

Da-iCEは花村想太が「Whats Up AZUMA!」と叫んでスリリングなギターサウンドを纏った「TAKE IT BACK」から、声出しを促しての「BACK TO BACK」でスタジアムを揺らす。ミディアムチューン「CITRUS」でダンスパフォーマンスと共にドラマティックな表現をみせ、フェス初披露となる最新曲「うららか」、「スターマイン」などツインボーカルの圧倒的な歌唱力とキレキレのダンスパフォーマンスで魅了した。

ライブを観たあとは、しばし散策したりポニーとのふれあいをやっているのを眺めてみたり、手作りパンにアツアツの牛肉とチーズが挟まれた「チーズステーキサンドウィッチ」をビール片手に味わったり。地元のお味噌を使った具沢山の豚汁を注文してみたら、「まだまだ先もあるから、にんにく入れてスタミナつけな」とのお店の方のはからいで、にんにくをサービスしていただき、心も身体もめちゃくちゃあたたまった。行き交う人に「ふくしまライシーホワイト」の方が、お米のキャンペーンで一口サイズのおにぎりを無料配布していたりと、地元食材を味わえるサービスも。家族連れも多く、子どもが楽しめるワークショップも。高さ約2m、幅約8mの巨大な塗り絵に2日間かけてみんなで色を加える参加型インスタレーションでは、子どもたちにより色のない動物に着々と色付けがなされていた。

© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

音楽フェスの中にさまざまな催しが付随しているというよりは、大規模なお祭りの楽しさの中に自然に音楽ライブが行われているという雰囲気だ。そんな「LIVE AZUMA」の魅力をMCで伝えていたのが、3年連続出演となる04 Limited SazabysのGEN(Vo.Gt)。

04 Limited Sazabys© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

「あっちこっちでいろんな催し物がありますけど、本当にこのフェスが大好きで、ライブもサイコーですけど、出店してる食堂さんとか、全部含めてめちゃくちゃ大好きです」。「swim」「Now here, No where」と続き、アリーナは大盛り上がり。爽快なバンドサウンドがスタジアムから空に飛んでいく。「Kitchen」「message」などノンストップで畳み掛け、全身で応えるオーディエンスと共に音楽への想いを共有した。

MONGOL800© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

PARK STAGEではtofubeatsが「大丈夫 feat. 柴田聡子」で沸かせて、AZUMA STAGEでは初出演のMONGOL800が「あなたに」、井上陽水「少年時代」のパンキッシュなカバー、そして「小さな恋の歌」で大合唱を巻き起こし、WANIMAが「ともに」で熱くする。すっかり夜が更け、昼間の暑さから一転、かなり寒さが身に沁みてきた。そんな初日のトリを飾った湘南乃風のライブでは拳が上がり、タオルを回し、「純恋歌」でスマホのライトがスタジアム一面を埋め尽くす。寒さはどこへやら、すっかり灼熱の夏フェス仕様のライブで初日を締めくくった。

湘南乃風© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

2日目、電気グルーヴ、クリープハイプ、Ayumu Imazuら登場

© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

2日目も見事な秋晴れ。前日よりも家族連れと若年層が増えた印象。そんな若い世代がステージ前に集っていたのが、AZUMA STAGEのオープニングだ。ちゃんみな主宰のセルフプロデュース型レーベル「NO LABEL ARTISTS」から、ASHAとKOKONAによる新ユニット・TAKARA、続いてシンガーソングライター・ふみのが連続で登場。

TAKARA© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

ふみの© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

TAKARAはステージ前の人だかりに向けて「Time is money」でライブをスタート。「ブチ上がる準備できてますか!?」の声にハンズアップしながら飛び跳ねるオーディエンス。続くふみのは、大歓声を受けてエレキギターを弾きながらデビュー曲「favorite song」からライブ開始。疾走するロックチューンに、アリーナにどんどん人が集まってきた。「生きろ」では自らアヴァンギャルドなギターソロも披露。アコギに持ち替えての「18」など、説得力充分な歌声とパフォーマンスだった。

muque© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

PARK STAGEのトップを飾ったのは、takachi(Track make&Dr)、Asakura(Vo&Gt)、Kenichi(Gt)による福岡在住の3ピースバンドmuque。ステージ周辺は驚くほど多くのお客さんが集まり体を揺らしていた。ドラマ『南田南弁護士は天才肌』主題歌を担当していることを明かし大喝采。心地よいギターのカッティングとタイトなリズムに儚げな歌声が乗った「ブルーライト」は白日夢のように幻想的だった。

Ayumu Imazu© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

Ayumu Imazuは、「自分で言うのはなんですが、話題になっている曲」との前振りからSNSを起点に大ヒット中の「結び」を披露。バンドでの歌唱は初披露、この曲のみ動画撮影可能ということで、スタジアム中からスマホが向けられた。歯切れ良いバンドアンサンブルと一体になった歌は包容力と頼もしさを兼ね備えていた。その後は「Superstar」等、ダンサーを従えて”本領発揮”のダンス&ボーカルで魅了。PARK STAGEに登場したCHO CO PA CO CHO CO QUIN QUINは周辺の木々を揺らすトライバルな演奏を聴かせていた。

新しい学校のリーダーズ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

新しい学校のリーダーズがAZUMA STAGEに姿を現すと、スタンド席からも歓声が飛ぶ。制服に和装を纏ってステージに立った4人は、「Go Wild」から祭囃子をモチーフにした「Chanka Chanka」と続けてプチョヘンザを求めるアプローチ。大ヒット曲「オトナブルー」でスタジアム中が首振りアクションで一体に。SUZUKAがステージからアリーナに降りて煽ると大歓声で迎えられ、オーディエンスは熱狂。ニューアルバムからのロックンロール「TTTTOKYO」から対極のEDMまで、いまや世界的な人気を誇る、はみ出した存在感を証明してみせた。

途中でこの日も散策してみると、巨大な動物の塗り絵はカラフルに色づけられており、立派なアート作品になっていた。

ウルフルズ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

初回に出演して以来となるウルフルズは「福島ー! アーユーレディ!?」と鮮やかなオレンジ色のスーツを着たトータス松本が歌い出した「それが答えだ!」で大観衆が一斉に右手を上げる。トータスがスライドギターをブルージーに鳴らしてから突入した、「てんてこまい my mind」から「バンザイ~好きでよかった~」では何人かで肩を組んで合唱するお客さんも。「笑えれば」で泣かせて「ガッツだぜ!!」で踊らせて締める、王道のソウルショーを見せた。

思い出野郎Aチーム© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

一方、PARK STAGEではホーンセクションを擁する思い出野郎Aチームが、ウルフルズやLIVE AZUMAを歌詞に織り込みまくりの自由な空気感で、”ダンスに間に合った”人々をソウルミュージックで楽しませていた。続くレトロリロンはドラム、ピアノを中心とした変幻自在な演奏に乗って涼音(Vo.AGt)がイキイキとステージ上を縦横無尽に動き回りながら歌う。難解なアンサンブルをポップに聴かせるメロディのセンスがピカイチで、威風堂々と自信に満ち溢れたライブだった。

クリープハイプ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

18時になると早くもあたりはすっかり闇の中となり、「LIVE AZUMA 2026」もいよいよ佳境に。AZUMA STAGEにはクリープハイプが登場。暗がりから尾崎世界観(Vo.Gt)がつぶやくように「ナイトオンザプラネット」をポエムリーディング。〈思わず止めた最低の場面 出会った夜に言った台詞は〉を合図に始まった淡々とした演奏と歌を、照明が徐々に明るく照らし出し、アリーナの大観衆の姿も浮き彫りに。対照的に赤く染まるステージで歌うシニカルな「生レバ」、長谷川カオナシ(Ba)メインボーカルによる「火まつり」、思わず嬌声が飛んだ「キケンナアソビ」等、白い息を吐きながら歌い、ファンと楽曲でコミュニケーションしながら寒空で熱量を上げていった。

電気グルーヴ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

AZUMA STAGEの大トリを務めたのは電気グルーヴ。ピエール瀧が「会津磐梯山」の歌詞を捩った「ハァ~吾妻山は 宝の山よ~」と第一声を放つとドッとステージに人が押し寄せて、「人間大統領」でスタート。さらに緩やかなBPMの「Shangri-La」が飛び出して、サイケデリックな世界に誘われる。カオティックな「モノノケダンス」から、〈タテもヨコも無い 上下すらない〉と歌う「Fallin Down」で石野卓球が前に出て歌うと瀧と2人でポーズをキメる。ノンストップで踊らせ続け、「どうだ!? カッコいいだろ!? 俺たちが電気グルーヴだ!」と叫び、「N.O.」でさらにオーディエンスの心を掴んだ。

電気グルーヴ© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

PARK STAGEで2日間のフェスの大トリを務めたOKAMOTOSのライブへと向かうと、「できたばかりの曲」として、「Foolish Fish」を披露。サイケデリックな音像に乗せて、オカモトショウ(Vo.Gt)が〈俺を俺のままいさせてくれ〉と歌うダークな響きが耳に残る。演奏を終えると、AZUMA STAGEから電気グルーヴの「富士山」が聴こえてきて、オカモトレイジ(Dr)がキックの4つ打ちで応え、ショウが思わず歌う場面も。2027年3月12日に行われる約8年ぶりの日本武道館単独公演へ向けての意気込みを語るショウが、「俺たちの夢は今日、この「LIVE AZUMA 2026」からはじまんだよ! そうだろ!?」と叫んでから、〈今ここで 終わってもいい 止まらずに 前に進み続けろ〉と「今ここで」を歌い出す。「LOSTRANGER」からアンコールに応えての「Beautiful Days」まで、熱い胸のうちを福島の夜に置いて、2日間のフェスを締めくくった。

OKAMOTOS© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

帰りのシャトルバス車内でも、福島テレビのアナウンサーによる来場の感謝を伝える放送が流れており、なんだかとても癒された。また、バスの乗り降りの際には「寒い中、お待たせしました」など、さりげなく優しく声をかけてくれるスタッフのあたたかさも格別だった。本当に、地元の人々が一丸となってお祭りを作り、地域を活性化しようという気持ちが随所に感じられ、訪れたこちらもとても嬉しい気持ちになった。

© LIVE AZUMA ALL RIGHTS RESERVED.

そして早くも、「LIVE AZUMA 2027」が2027年10月16日(土)・17日(日)に福島あづま球場/あづま総合運動公園で開催されることも発表された。また絶対、来たい。

「LIVE AZUMA 2026」

2026年10月17日(土)・18日(日)あづま総合運動公園/福島あづま球場(福島県福島市佐原字神事場1番地)

OPEN 10:00 / START 10:50

10月17日(土)

[AZUMA STAGE] CANDY TUNE / Da-iCE / 04 Limited Sazabys / フレデリック / KANA-BOON / MONGOL800 / MONKEY MAJIK / 湘南乃風 / WANIMA

[PARK STAGE] JUBEE & DA RAP ROCKERS / OddRe: / SPECIAL OTHERS / tofubeats / Tommy Guerrero / Tribe Sampler Collective – Nujabes Tribute Set – / VaVa / WHITE ASH / Child Plate Peops(opening act)

[ECHO STAGE] eijin / FELINE / Kotono Shirai / Leo Gabriel / Manaha / TJO / UNA+MATCHA / 矢部ユウナ

10月18日(日)

[AZUMA STAGE] 新しい学校のリーダーズ / Ayumu Imazu / クリープハイプ / 電気グルーヴ / ふみの / GENIC / 秦 基博 / KID FRESINO / TAKARA / ウルフルズ

[PARK STAGE] CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN / ISSUGI / muque / OKAMOTO’S / 思い出野郎Aチーム / レトロリロン / さらさ (Band Set) / SPARTA / Lil’ Leise But Gold(opening act)

[ECHO STAGE] 青山みつ紀 / DJ Chika aka Inherit / DaBook / Haruy(DJ) / Kenichiro Nishihara / DJ KENTA / Minnesotah / Shingo Takahashi

Official HP:https://liveazuma.jp/

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