【ソウル聯合ニュース】韓国政府が、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の肝いりで建設された平壌市江東郡の病院に医療機器166種を提供する方針であることが、14日分かった。

昨年11月、平壌市江東郡の病院の完工式に出席した金正恩氏=(朝鮮中央テレビ=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
韓国統一部が国会外交統一委員会に所属する最大野党「国民の力」の金大植(キム・デシク)議員に提出した資料によると、政府は北朝鮮の地方病院の近代化を支援する「保健医療協力パッケージ」の一環として医療機器の提供を推進する。
具体的な種類は明らかにしなかったが、診断・手術・治療に関する必須医療機器を提供するという。
この病院は、金氏の肝いりで建設された地方病院の第一号。金正恩政権が毎年20の郡に近代的な地方工業工場を建設し、10年以内に住民の生活水準を飛躍的に発展させる「地方発展20×10政策」の一環として、昨年11月に完工した。
韓国政府は、支援にあたり問題となる「対北制裁」と「財源」についてひとまず解決した状態だ。
2017年12月に採択された国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議は、すべての産業用機械類の北朝鮮への直接・間接的な供給、販売、移転を禁じており、原則として医療機器の支援は困難だ。
これに対し、統一部は安保理傘下の対北制裁委員会から人道支援に対する制裁免除の承認を得て、先月の国会外交統一委員会の会議でこれを報告した。
財源については、南北協力基金の民生協力支援(保健医療協力)予算を使用する。
政府関係者は聯合ニュースに対し、「北が医療機器の支援を受ける意向を示した場合、直ちに執行できるよう制裁と財源問題を事前に解決しておく『Ready To Go』方式」とし、「対話が進めばすぐに事業に着手できるよう準備している状態」と説明した。
ただ野党の一部からは、北朝鮮が12日に朝鮮半島東の東海に向けて短距離弾道ミサイルを発射するなど、挑発を続ける中で対北支援について議論するのは不適切だという懐疑論も出ている。
金議員は「韓国国民の生活も大変なのに『敵対的な二つの国家』を掲げて核開発を続ける北に医療機器を支援するという政策に、果たしてどれほど多くの国民が共感するだろうか」とした上で、「北の対南敵対基調が続く状況で、支援を先行させる屈従的な対北政策は再検討すべきだ」と強調した。
ynhrm@yna.co.kr
