充電技術で他社とせめぎ合い
中国の自動車メーカーであるジーリー(吉利汽車)は、最大1800kWの高出力に対応したEV充電器の開発を進めており、欧州市場などにも数年以内に導入される可能性がある。BYDが展開する「フラッシュ」技術を上回る5分での超急速充電が可能になる。
新型EV『EX2』の発表会でAUTOCARの取材に応じたジーリーのマネージングディレクター、マイケル・ヤン氏は全固体電池について、中国では「あと数か月で実現する」と述べた。また、英国を重要な市場と位置付けているという。
ジーリーEX5
「中国ではすでに、1800kWを誇る超急速充電施設を開発中です。また、ジーカー(Zeekr=ジーリー傘下の別ブランド)の車両も900Vの超急速充電が可能で、開発のスピードは非常に速い」とヤン氏は説明した。
ジーカーのラインナップには、600kW充電に対応し、10~80%の充電を10分未満で完了できるモデルがあり、充電技術において中国が英国をどれほどリードしているかを浮き彫りにしている。
英国市場シェア5%を狙う
ここ数年、ジーリー、BYD、上汽集団(SAIC)傘下のMGなどは、さらに高性能な技術を英国に導入すべく競い合っている。ジーリーは2030年までに英国での市場シェアを5%に拡大するという目標を掲げるなど、その野心は大きい。英国市場シェア5%をとるには年間10万台の販売が必要であり、現在の販売実績の10倍以上にあたる。
「わたし達は野心的ですが、英国は中国とは大きく異なるため、中国よりも現実的なアプローチを取らなければなりません」とヤン氏は慎重な姿勢を示す。
ジーリーEX2
「まず、家庭用の充電器を通じて、できるだけ多くの人に充電の機会を提供することを目指しています。その後、超急速充電が可能な車両の導入に取り組む予定です。そのためには、超大出力の充電器を英国に導入する必要があり、まず充電関連のパートナーとの協力が不可欠です」
最大のライバルであるBYDのフラッシュ充電技術と同様に、ジーリーは公共充電施設の敷地内に設置する定置型バッテリーを活用し、1000kW超の性能を狙う。ヤン氏によると、それらの充電器はジーリー・グループのモデルだけでなく、すべてのEVが利用できるよう開放されるという。
「充電ステーションはガソリンスタンドと同じです。特定のブランドやモデルだけにサービスを提供して利益を上げるガソリンスタンドなど存在しません」とヤン氏は述べた。
画像 英国に導入される小型EVハッチバック【ジーリーEX2を詳しく見る】 全22枚
