【どーしょーるん】「平和都市」を標榜しつつ若者除外の広島市、人口転出超過が続く理由がこんなところにも

宮崎 園子

宮崎 園子
広島在住フリーランス記者

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2026.9.6(日)

広島の平和記念公園

 コピー代3610円を広島市公文書館に支払い、A4の紙361枚を自宅に持ち帰った。

 約1カ月前、広島市宛てに行った公文書開示請求の結果が出たので、赴いたのだった。

 わたしが請求していたのは「平和宣言」の会議録などの関連資料5年分。8月6日の広島原爆の日に開かれる平和記念式典で、広島市長が読み上げるあのスピーチが、どのような過程で作成されているのか、一人の市民として、そして一人の記者として、確認したかったのだ。

広島と長崎、「平和宣言」の印象がまるで違うのはなぜか

「最終的な文面だけ分かればよくない?」という人もいるかもしれない。

 しかし、これはわたしが文章を書くということを仕事にしてきたこともあるのだろうか、最終的に読み上げられた平和宣言が妙に役所言葉で、ストンと腹落ちしないのがずっと気になっていた。

 自治体の長が自治体を代表して発しているのに「広島市民」の思いをすっきり代弁してくれているようにも感じない。「私たち」という表現が出てきても「それって誰のこと?」と(ちなみにだが、広島市長選挙の直近投票率は34.53%。3人に1人程度しかそもそも投票に行っていない)。

平和宣言を発表する広島市の松井一實市長=2026年8月6日(筆者撮影)

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 なぜこう思うかというと、毎年、もう一つの「被爆地」である長崎から発出される、長崎市長による平和宣言が、とても平易な表現でわかりやすく、しかしながら胸に迫る力強さがあると感じるからだ。

平和宣言を発表する長崎市の鈴木史朗市長=2026年8月9日(筆者撮影)

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 古くから港町として栄えた長崎の言論文化、気質のようなものがあるのかもしれないが、平和宣言の作り方がそもそも違う。大学生や研究者、被爆者らで構成する「起草委員会」が全面公開の会議で意見を出し合い、そこには市民用の傍聴席も設けられる。そして、発言の詳細を記した会議録が市の公式ホームページにアップされる。

 転じて広島市。広島市長が平和宣言づくりのために被爆者や有識者を委嘱して設置した「平和宣言に関する懇談会」は非公開で行われ、報道機関が冒頭の市長発言のみを取材する「頭撮り」のみ。そして会議録はホームページにアップされない。だからこうしてわざわざ公文書開示請求という手続きを踏むしかない。極めて閉鎖的につくられるものなのだ。

広島市の平和宣言に関する懇談会の様子。冒頭のみ報道公開される=2023年7月11日(筆者撮影)

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