島根県江津市が「ギャル課」を発足させた。「課」と言っても課長や課員がいる正式な部署ではなく、市職員とコンサルティング会社「CGOドットコム」(東京)のメンバーでつくる、地域活性化を目的としたプロジェクトチームだ。当面は、脱炭素の普及啓発のため市内で12月12、13日に開かれるイベント「
52(ごうつ)
未来プロジェクト2026」で提供する土産物の開発を目指す。

協定書を披露する中村市長(左から3人目)と竹野さん(同4人目)ら(島根県江津市で)協定書を披露する中村市長(左から3人目)と竹野さん(同4人目)ら(島根県江津市で)

 市役所で8月、市とCGOによる連携協定の締結式があった。出席したCGOのメンバーの中には奇抜なメイクの人もいて、ギャルの本領発揮に驚いたが、彼らの「ギャルマインドで地域を元気にする」という話は共感できた。ギャルマインドとは、▽自分の好きを貫く「自分軸」▽欲望や感情に従う「直感性」▽前向きに物事を進めていく「ポジティブ(積極的)思考」――の三つの要素で構成されるものだという。

 CGOのメンバーが立ち会って創作集会を開き、複数人で意見交換やアイデアを出し合う「ブレーンストーミング」をする。ブレーンストーミングは一般的に相手の意見を否定せず、自由に考えてアイデアをまとめるのが大事だ。CGOでも肩書や役職に関係なく、敬語は禁止、5分以上沈黙しないなどのルールがある。

 ギャルマインドでいう自分の感性を大切にし、前向きに意見を出し合うのだろうと推察する。自分の主張を控えがちな昨今に攻めたやり方だと思った。

 CGO代表の「バブリー総長」こと竹野理香子さん(30)は、自社の活動について「ポップなことをいい、若い子に共感を持ってもらえる取り組みをしている」と強調。開発する土産物については「ギャルっぽい物ではなく、全国に持っていって話題になる物を作りたい」と明かす。若い人だけでなく、子どもからお年寄りまで幅広い年代の人に話題にしてもらえる土産物にして、江津市への関心を引きつけたいとしている。

 江津市も他の地方自治体と同様に、高校を卒業した若者の流出が止まらない。ギャル課の土産物開発がきっかけになり、古里で「面白いことをしている」「参加したい」と考える若者が一人でも多くなればと願う。そのためにも、「よそ者が何かをしている」と白けさせない工夫も必要だろう。どれだけ面白いアイデアが出て、実際の土産物につなげられるか期待したい。(松田聡)

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