ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2026.07.19 12:11
5月にウクライナのキーウにある高層ビルを攻撃し、最小24人を死亡させたロシアのKh101巡航ミサイル。ウクライナ軍がミサイルの残骸を調査した結果、誘導機能を搭載した日本製コンピュータモジュールがあったことがわかった。国際社会の制裁のためロシアへの輸出が禁止された物品だ。
理由があった。ニューヨーク・タイムズは最近「プーチンはどのように日本をスパイの巣窟にしたのか」という記事を通じ、ロシアが日本にスパイ拠点を設けて戦争に必要な軍事部品と技術を調達していると報道した。
同紙によると、この業務を担当しているのはロシア偵察総局(GRU)傘下の秘密情報組織「第20局」だ。日本に置かれたこの組織はGRU所属のベテラン将校マクシム・ウラジミロビッチ・フィルチェンコフが率いている。
2024年2月に日本に入国したフィルチェンコフはロシア国営航空会社アエロフロートの社員に身分を偽装して活動している。第20局の拠点もやはり東京のアエロフロートのオフィスだ。日本の警察庁本部から徒歩でわずか10分離れた距離にあるビルの22階に位置している。
日本で軍事用物品の対ロシア輸出は禁止されている。だがフィルチェンコフは第20局が日本に構築した不法搬出網を通じて軍事用に転用可能な先端技術部品を日本で確保した後、スリランカ、ウズベキスタン、ベトナムなど第三国を経てロシアに送っている。ほとんどがロシア軍の武器に必要な先端装備、工作機械、その他部品などだ。
現在アエロフロートの活動は中断されているが、日本の協力会社であるプロコエアが3月、送り状に「医療装備」と記載された物品をロシアの製薬会社Rファームに迂回輸出するなど、役割を代行している。プロコエアは「制裁対象者に運送を依頼したことはない」と主張したが、Rファームはプーチン大統領と緊密な関係を維持し、英国、オーストラリア、カナダなどの制裁を受けているロシア大統領府関係企業だと同紙は伝えた。
ロシアが2022年2月にウクライナを侵攻してから西側諸国は自国にいたロシア情報要員数百人を追放し、ロシア大統領府と関連した企業を制裁した。その後ロシアは日本に力を入れた。西側から追い出されたロシア情報要員のうち数十人が日本で摘発されたと同紙は伝えた。
ロシアに密輸出された日本製部品と技術はそのままウクライナ攻撃に向けたロシアのドローンやミサイルなど先端武器生産に投入された。ウクライナ政府はロシアのドローンやミサイルの90%に日本製部品が含まれていると推定する。NEC、パナソニック、東芝など主要メーカーが生産した部品も含まれた。
西側当局は日本にロシア情報要員の密輸活動を知らせ、数回にわたり警告を送った。ウクライナは昨年4月の1カ月間に8回も外交書簡を日本の外務省に送った。だが日本政府の反応は微温的だった。
日本のスパイ関連の法体系不備が日本をロシアのスパイの温床にしたというのが同紙の指摘だ。スパイ活動を包括的に処罰する法律がなく、1月に警視庁がロシアの偽装要員に営業秘密を流出した元工作機械メーカー社員を捜査する時もスパイ罪ではなく不正競争防止法違反容疑を適用した。第2次世界大戦の戦犯国という汚名の中で中央情報機関がない点も日本がスパイ天国扱いを受ける理由のひとつだ。
問題点を認識した日本は5月に日本版中央情報局(CIA)と呼ばれる国家情報局設置法案を通過させた。情報管理と処罰強化を盛り込んだスパイ防止法制定も推進中だ。
木原稔官房長官は13日、「変化の激しい安全保障環境下において、わが国の安全保障を脅かす外国による情報活動に対処していく必要性が高まっていると認識している。一層厳正に対処していかなければならないと考えている」と話した。
