StreetVoice街声と日本のPANDA RECORDが共同で企画した台湾音楽シリーズ企画「PARK PARK @ TOKYO」が、一連の単独公演を通じて台湾の音楽を日本市場へと送り出している。

鄭宜農(チェン・イーノン)と陳珊妮(サンディー・チェン)の2公演が盛況のうちに幕を閉じ、合わせて千人以上の観客を動員した。日本のメディアや音楽業界関係者、現地の音楽ファンから高い注目を集め、台湾のミュージシャンが日本で認知を広げる契機となった。

鄭宜農の東京公演 台湾音楽の新たな魅力を発信

第1弾として、鄭宜農によるワールドツアー「円缺 Moon Phases 2.0」東京公演が開催された。日本で大型単独公演を行う初の台湾シンガーソングライターの一人として、鄭宜農は繊細な感情表現と独特な創作スタイルで日本市場の注目を集めた。

日本でのプロモーションやメディア報道では、彼女を「現代の台湾を代表するシンガーソングライター」として紹介され、作品における言語、アイデンティティ、自身の人生経験を丁寧に描く作風が高く評価された。公演自体が好評を博したほか、主催者は終演後に業界交流イベントを開催し、日本の音楽評論家、音楽業界、アーティストのマネジメントに携わる関係者らを招き、日台の音楽産業の交流を図った。

同時に、今回は日本の現地メディアとのコンテンツ連携も展開され、関連内容がテレビ朝日およびBS朝日の衛星チャンネルで相次いで放送された。これにより、さらに多くの日本の視聴者がメディアを通じて台湾の新世代の創作エネルギーを知る契機となった。

台湾語の歌と文化に注目が集まる

特に注目を集めたのが、鄭宜農による台湾語(台語)を軸とした楽曲だ。ライブパフォーマンスと歌詞の字幕表示を通じて、多くの日本の観客が台湾語独特の語感と文化的背景に強い印象を受けた。

主催者によると、公演後には台湾語で楽曲を制作する理由や創作の背景について、積極的に質問する観客が相次いだという。母語による表現を通じて、台湾の音楽が感情や文化的な物語をどのように伝えているのかにも、高い関心が寄せられた。

観客からは「ついに東京で見ることができた」と喜びの声が上がったほか、鄭宜農の歌声や作品が持つ雰囲気に、「映画のような世界観を感じた」という声も聞かれ、歌詞の翻訳や会場での字幕演出も好評を集めた。​台湾音楽に初めて触れた日本人観客にとって、鄭宜農は単なるシンガーソングライターにとどまらず、台湾の言語や文化を知るための重要な入り口となった。

陳珊妮が音楽と映像で描いた時代、記憶、自由

近年の作品で見られるテクノロジー、権力、歴史の記憶への関心を継続し、陳珊妮は「戦神カールディア」「ハンナはどう言ったか」「緊縛」「まだ人がいる」などの作品を披露し、精緻にデザインされた映像と舞台のストーリー展開を組み合わせて、観客を現実と寓話の間へと誘った。

今回の公演チームは映像コンテンツに日本語の歌詞翻訳を特別に取り入れ、作品が探求する時代のテーマや感情の文脈を日本の観客がより深く理解できるようにした。テクノロジー社会への反省、歴史の記憶への追及から、現実に向き合う個人の葛藤と凝視にいたるまで、音楽と映像を通じて会場の観客に完全な形で伝えられた。

公演後、多くの日本の音楽ファンがSNS上で感想を共有し、文学性と深い思想性を兼ね備えた陳珊妮の創作の魅力を絶賛した。また、日本語の歌詞翻訳によって作品に込められたメッセージをより深く理解することができたとの声も寄せられた。

2つの公演が終了した後も、関連する内容はXやThreadsなどのSNSで広がりを見せている。日本に住む中国語圏出身の音楽ファンに加え、「PARK PARK @ TOKYO」をきっかけに初めて台湾音楽に触れた日本人も少なくない。

主催者によると、公演後には「今後も台湾のアーティストによる公演を日本で見たい」という声や、「PARK PARK @ TOKYO」を通じて異なる世代やスタイルの台湾のミュージシャンをもっと知りたいといった声が多く寄せられたという。

「PARK PARK @ TOKYO」の取り組みは、単なる公演交流にとどまらず、日本のメディアへの露出やレコード店との連携、音楽業界関係者とのネットワークづくりへと、段階的に広がっている。

メディアやレコード店と連携 台湾音楽を日本市場へ

第1弾の鄭宜農は、テレビ朝日やBS朝日などの現地メディアとのコンテンツ提携を通じてより多くの日本の視聴者にリーチし、日本の音楽業界関係者も交流に参加した。日本の音楽雑誌「ミュージック・マガジン」2026年7月号にも「PARK PARK @ TOKYO」の関連紹介が掲載された。

陳珊妮の東京公演の夜には、日本のバンド「THE SPELLBOUND」のメンバーである中野雅之と小林祐介も会場に駆けつけ、公演をサポートした。彼らと陳珊妮は長年にわたる音楽交流を通じて親交を深めており、公演終了後には3人がバックステージで記念撮影を行い、日台の両地をまたぎ長年続く音楽の縁の貴重な記録を残した。

作品を通じた深い対話から、日本のミュージシャンによる実際の支持と交流にいたるまで、今回の試みは「PARK PARK @ TOKYO」が日本向けに構成された制作と文化的翻訳を通じて、台湾の音楽作品が言語の壁を越えて日本市場に浸透していく成果を再び証明した。

作品販売やサイン会も

これまでの2公演で得た反響を受け、今後は生祥楽隊(シェンシアン・バンド)、黄宣(YELLOW)、Lücyが続いて登場する。今後は対面イベントやオフラインでの交流イベントを同時に展開していく。

その中で、生祥楽隊は「江湖カフカ」日本版アナログ盤リリース記念ライブの形式で登場する。黄宣は東京での単独公演を行うほか、日本限定版の作品をリリースし、タワーレコードと提携してサイン会イベントを開催する。

Lücyも東京での単独公演を行い、アナログ盤に関連する企画を同時に打ち出す。公演、作品の発売、サイン会、そしてレコード店との連携を組み合わせることで、日本の音楽ファンに台湾のミュージシャンを知ってもらうだけでなく、作品の購入を通じて継続的に応援できる機会をつくっていく。

単発公演を超えた長期的な交流基盤を目指す

主催者によると、「PARK PARK @ TOKYO」が目指すのは、単発の公演を開催することではなく、台湾のミュージシャンによる海外市場の開拓を継続的に支援するプラットフォームを築くことだという。

公演の企画やメディアでの発信、音楽業界関係者との交流、販売チャネルとの連携、対面イベントなどを組み合わせ、台湾音楽が日本市場へ継続的に進出できる仕組みを整えていく。

今後は生祥楽隊、黄宣、Lücyが順次登場する。「PARK PARK @ TOKYO」は台湾と日本の音楽業界を結び、台湾音楽の多様な魅力と創作力をより多くの日本人リスナーに伝えることで、台湾のミュージシャンによる国際的な活動の広がりを後押ししていく。最新のイベント情報は「PARK PARK @ TOKYO」の公式SNSプラットフォームで発信される。

今後の公演・イベント予定として、生祥楽隊による「江湖カフカ」日本版アナログ盤発売記念ライブが、7月13日に東京・下北沢ADRIFTで開催される。タワーレコードと連携したアナログ盤の発売やサイン会も予定されている。

黄宣の「SOUND of YELLOW」東京公演は、7月16日に東京・代官山UNITで開催される。日本限定作品の発売にあわせ、タワーレコードと連携したサイン会も行われる。

Lücyの東京単独公演は、7月22日に東京・渋谷WWW Xで開催される。アナログ盤の発売とサイン会も予定されている。

​​​編集:小田菜々香

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