アフリカ最大級の電動モビリティ企業であるSpiro(以下、Spiro)が、アフリカ全土におけるEV(電気自動車)およびエネルギーインフラの拡大に向けて2億1,500万ドルの資金調達を実施しました。人口増加や都市化が進むアフリカでは、輸入燃料への依存低減や持続可能な交通システムの整備が重要な課題となっています。
今回の大型調達には欧州や中東、アジアなどからの投資資金も集まり、アフリカ市場に対する期待の高さがうかがえます。スピロは既に7カ国で事業を展開しており、バッテリー交換ネットワークや製造拠点の拡大を進めています。アフリカ発のEVエコシステムを構築する同社の取り組みは、モビリティ分野だけでなくエネルギーや産業振興の面でも注目を集めています。
2億1,500万ドル調達でEVインフラ拡大へ
スピロは、アフリカ全土での電動モビリティおよびバッテリー交換インフラの展開を加速するため、2億1,500万ドルの資金調達を実施しました。
今回の投資ラウンドにはFEDA(アフリカ輸出開発基金)をはじめ、インパクト・ファンド・デンマークやエクイタンなどの機関投資家が参加しています。さらに欧州、アジア、中東からも資本が集まり、新興市場におけるインフラ主導型ビジネスへの関心の高まりを示す結果となりました。

スピロはこれまで数年にわたり製品開発や技術改良、エネルギーエコシステムの最適化を進めており、概念実証(PoC)の段階を終えて本格的な成長フェーズへ移行しています。
今回の資金は、バッテリー交換ネットワークの拡充、生産・組立拠点の強化、技術開発の加速、新たな市場への進出などに活用される予定です。
アフリカのエネルギー転換を支える電動モビリティ
アフリカでは人口増加や都市化の進展により、移動手段に対する需要が急速に高まっています。
一方で、輸入燃料への依存や燃料価格の上昇は、多くの国にとって経済的な課題となっています。そのため、EVやバッテリー交換ネットワークは、エネルギー安全保障や産業振興を支える新たなインフラとして期待されています。
スピロによると、同社の電動バイクを利用することで移動コストを最大40%削減でき、化石燃料を使用するオートバイと比較して1日あたり最大2ドルの節約が可能です。
また、ケニアで実施されたライフサイクルアセスメント(LCA)では、同社の電動バイクが気候変動への影響を72%削減し、車両寿命全体で約19トンのCO₂排出を回避できることが確認されました。さらに、オゾン層破壊の可能性を80%、粒子状物質(PM)の排出量を20%削減する結果も示されています。
7カ国展開から新市場進出へ!
スピロは現在、ケニア、ルワンダ、ウガンダ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア、カメルーンの7カ国で事業を展開しています。
これまでに10万台以上の電動バイクを導入し、2,500カ所以上のバッテリー交換ステーションを整備、累計3,000万回以上のバッテリー交換を実施してきました。また、ケニア、ルワンダ、ウガンダには製造拠点を持ち、ナイジェリアではバッテリーリサイクル施設も運営しています。

今後はコンゴ民主共和国やエチオピアへの進出も計画しており、アフリカ全土での事業拡大を進める方針です。さらに、150人以上のエンジニアと30件以上の特許を活用し、IoT対応の太陽光発電型交換ステーションや二次利用バッテリーによるエネルギー貯蔵などにも取り組んでいます。
スピロは電動モビリティの普及を通じて、アフリカにおける産業化や雇用創出、エネルギーインフラの発展を支える存在として成長を続けています。
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