ブラジルvsモロッコ 最多5度Vの王国と前回4強の北アフリカの雄を大解剖【日本時間14日朝7時キックオフ】

ブラジル代表(C)ロイター/Action Images

ブラジル

 日本時間14日午前7時、C組のブラジルとモロッコが対戦する。史上最多5度の優勝を誇るブラジルは、名将アンチェロッティ監督の下で2002年以来の王座奪回を狙う。一方のモロッコは、前回大会でアフリカ勢初の4強入りを果たした北アフリカの雄。注目の一戦を前に、両国の特徴とキーマンを紹介する。

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 史上最多5回の優勝を誇るセレソンは、前回大会終了後、監督人事で迷走。3人のブラジル人監督を経てイタリア人のアンチェロッティを監督に招聘。2002年以来となるタイトルの奪回を狙う。選手層の厚さは出場国トップレベル。タレントの個性を最大限に引き出しつつ、組織的な安定をミックスさせる戦術が、アンチェロッティの手法だ。

 ヴィニシウス、ラフィーニャに加え、マルチネッリ、エステバン、L・エンリケとスピードとテクニックを兼ね備えた強力なウインガーを複数擁しているのが強み。

 システムにかかわらず、チーム構造の中核を担うのがアリソン、マルキーニョス、カゼミーロの3人のスターが並ぶ強固なセンターライン。最終ラインは常に4バックで、中盤は前線との兼ね合いで2枚か3枚かが決まる。

 2ボランチの場合は、B・ギマラエスがカゼミーロと組み、3MFの配置では、そこにパケタが加わる形。前線はヴィニシウスを筆頭に、ラフィーニャ、エステバンら強力なウインガーが顔をそろえる。

 ビルドアップの起点となるのはGKアリソン。2CBとの連係で後方からサポートするだけでなく、ハイプレスを受けた場合は、前線に高精度のロングボールを送り込んで局面を一気に前進させる。

 アンチェロッティ監督は就任から5勝3敗2分け。初の外国人監督の手腕に期待が寄せられている。 

・過去最高 優勝(5回)
・前回大会 8強
・予選成績 南米予選5位 8勝6敗4分

■キーマン:ヴィニシウス・ジュニオール

 チーム内で最も高い決定力を誇り、攻撃の中核を担う看板だ。爆発的なスピードと多彩なテクニックを武器に、一瞬で目の前の敵を置き去りにする一対一突破、ボックス内での冷静な状況判断と高精度のキックで的確に枠を捉え、ネットを揺らす決定力は、いずれも世界屈指だ。

 ワイドに開いて大外からドリブル突破を仕掛けるだけでなく、2ライン(DFとMF)間中央に入り込んで足元にパスを引き出し、コンビネーションや個人技でゴールに迫る技術は世界屈指だ。

モロッコ

 前回大会は準決勝進出。決勝トーナメントではスペイン、準々決勝でポルトガルを下し4強に入った。

 3月に辞任したレグラギ監督の後を受けてU-20代表から内部昇格した新指揮官のワハビは、前任者の路線を継承しつつ、チームの完成度をより高める戦術を微調整。ほぼ一貫して用いられてきた4-3-3、4-1-4-1を4-2-3-1に組み替えて3月の親善試合を戦った。

 攻撃は後方からのビルドアップが基本。2CBとエル・アイナウィの形成するトライアングルでボールを動かして、SBが高い位置を取る時間をつくり、プレッシャーラインを越えて前進したところから、サイドへ展開する。

 中心になるのは、ハキミとブライムが連係する右サイド。ハキミが攻め上がって幅を取るのに合わせてブライムはハーフスペースに入り込み、中盤からパスを受けてフィニッシュへの道筋をつける。縦に抜け出すだけでなく、内に入り込んでコンビネーションにも絡むハキミとの連係で、多くのゴールが生まれている。ブライムはCFやトップ下(インサイドハーフ)と接続して中央から縦に抜け出す選択肢も握っており、そのコンビネーションから裏に決定的なスルーパスを送り込むこともできる。

 ハキミとブライムが支配する右サイドを軸として、そこにタイプの異なるアタッカーを組み合わせて前線を構成し、さまざまな状況に対応できる点が大きな強みだ。

・過去最高 4位
・前回大会 4位
・予選成績 アフリカ予選E組1位 8勝

■キーマン:アクラフ・ハキミ

 スペインの首都マドリード生まれの「世界最高の右サイドバック」は、モロッコ人の両親への感謝の思いからモロッコ代表を選んだ。北アフリカのアイドル的存在。

 ドイツのドルトムント、イタリアのインテルを経て、たどり着いたフランス・パリSGでは、ルイス・エンリケ監督の指導の下で飛躍的に成長。22年大会で祖国を4位に導き、25年にはアフリカ最優秀選手に選出された。今大会も「サプライズ優勝候補」を牽引する。

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