大統領選の遊説中に銃撃を受けたトランプ大統領(2024年7月13日、ペンシルベニア州バトラーで、写真:AP/アフロ)

(英エコノミスト誌 2026年4月25日号)

あまりにも多くの有権者が選挙はもはやフェアではないと考えている。

 ドナルド・トランプ大統領があまりに不人気なことが大きく影響し、11月の中間選挙で共和党は大敗を喫する――。これが本誌エコノミストの予測モデルが現在告げていることだ。

 民主党は連邦議会下院での勝利がほぼ確実だ。上院の共和党支配を覆す可能性さえある。

 この結果については、選挙オタクは意外に思うはずだ。今回の上院の改選は共和党にかなり有利になっているからだ。

 しかし、民主党にとっては見通しが良好だとしても、米国の民主主義にとっては不穏だ。

選挙は公正なのか?

 民主・共和両党はお互いをペテン師だと見なすようになった。

 大統領とその出身政党が選管当局に繰り返し干渉し、2020年の選挙で勝利を盗まれたという虚偽の主張を展開したことで、選挙がフェアに行われていることへの有権者の信頼が損なわれた。

 議会下院の選挙区割りを自党に有利なものにするためのあの醜い争い――記憶に残る限りで最も激しいものだ――も、政治家が競い合うこと以上に選挙結果を操作したがっていることを米国民に示している。

 民主党のなかにはトランプが中間選挙を盗むのではないかと心配する人もいる。そんな心配は無用だろう。だが、トレンドを心配するには最悪の事態を予想しなければならないわけではない。

 選挙というものは、有権者が勝者を選ぶためだけに行うのではない。戦った相手が公職に就くことの正統性を敗者に受け入れさせる仕組みでもある。敗者がこの仕組みへの信頼を失えば、遅かれ早かれ危機が生じる。

 中間選挙が盗まれることを恐れる人々は、その動機と機会があることを指摘できる。

 まず、共和党が下院に加えて上院まで失うことになれば、トランプ氏は動揺する。上院が接戦になれば、トランプ氏が再び選挙に干渉する機会が生まれる。

 また、中間選挙は2028年の大統領選挙を盗むための予行演習にもなるかもしれない。

 トランプ氏は国内の敵を攻撃する兵器として裁判所を常に利用しようとしており、ルールは敗者のためにあるとの考えを強めていることがうかがえる。

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