レッドブルのモータースポーツ・アドバイザー、ヘルムート・マルコによると、2025年F1第17戦アゼルバイジャンGPで角田裕毅が見せた好ペースの背景には、2週間前のイタリアGP後に行われたコーチングの効果があるという。
6番手からスタートし、今季ベストの6位でフィニッシュした角田は、ロングランペース改善の要因について問われると「具体的に何を変えたかは言えません」と多くを語らなかったが、マルコはその一端を明かした。
レース後、ドイツの衛星放送『Sky Sports』で解説を務めるラルフ・シューマッハから、優勝したマックス・フェルスタッペンだけでなく「ツノダも良いペースを刻んでいたが、それはマシンやチーム全体の前進によるものなのか?」と問われたマルコは、イタリアGP後に角田と話し合いの場を持ったと説明した。
「ツノダはマックスと比べて最大1秒ほど遅い場面があったため、別のアプローチを取ることにした。マックスほどの経験がまだないため、より多くのコーチングが必要と判断したんだ」
このコーチングを通して角田は、コーナー進入時の角度やステアリング操作、アクセルコントロール、ブレーキングのタイミング、ギア選択など、フェルスタッペンの実データを比較材料に自身の走りを見つめ直し、幾つか改善のヒントを得たようだ。
ドライビング面の調整と並行して、車体側にも手が加えられた。「マシンを限界域で扱ってもそこまでシビアにならないよう、セッティングを調整した」とマルコは補足した。
レース終盤にはリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)を交わして5位を狙うチャンスもあったが、角田はチームとフェルスタッペンの選手権争いを優先。無理な仕掛けはせず、後方のランド・ノリス(マクラーレン)を抑え切ることに専念した。
司会のペーター・ハーデナッケから、この判断の重要性を問われると、マルコは次のように語った。
「コンストラクターズ選手権ではランキング2位が射程圏内に戻ってきた。そして次はいよいよシンガポールだ。これまで良い結果を残せておらず、マックスもまだ勝てていない。どうなるか見てみよう」
2025年F1第17戦アゼルバイジャンGPは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで制し、キャリア通算67勝目を挙げた。2位にはジョージ・ラッセル(メルセデス)、3位にはカルロス・サインツ(ウィリアムズ)が入り、移籍後初の表彰台を獲得した。
次戦はマリーナベイ市街地コースで開催されるシンガポールGP。10月3日にフリー走行1が行われ、ナイトレースの週末が幕を開ける。
