欧州連合(EU)は、ウクライナでの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領に圧力をかける新たな手段として、ロシアの銀行やエネルギー企業6社前後を対象とする新たな制裁措置を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  関係者によると、今回の制裁パッケージは、2022年のロシアによるウクライナ侵攻後、EUが科す19回目の対ロ制裁となる。ロシアの決済・クレジットカードシステムや暗号資産(仮想通貨)交換業者を対象とする措置に加え、同国の石油取引に対するさらなる制限が盛り込まれる可能性がある。

  非公開の協議内容であることを理由に関係者が匿名を条件に語ったところでは、EUは今回の措置の一部で米国との連携を望んでいる。EUの代表団がワシントンを今週訪問し、米側の担当者と協調行動の可能性を協議するという。

  ベッセント米財務長官は7日に行われたNBCとのインタビューで、「米国はロシアへの圧力を強化する準備を進めている。だが、そのためには欧州のパートナー国の協調が不可欠だ」と述べていた。

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  関係者によれば、EUの最新の制裁パッケージには、ロシアの「シャドーフリート(影の船団)」と呼ばれるタンカーや第三国の石油取引業者への追加制裁が含まれる見通しで、指定されたタンカーの再保険を禁じる措置が導入されることもあり得る。

  EUはまた、ロスネフチなどに現在適用されている例外規定を撤廃してロシアの石油大手に対する制裁を強化することや、同国の軍需産業で使用される製品・化学品の禁輸拡大、それらを供給する中国企業などを対象とする貿易制限もEUは検討中という。

  中国はロシアの軍需産業に対する主要サプライヤーとなり、ウクライナ攻撃に利用されているドローンの生産拡大を助けている。

  EUは「制裁迂回防止措置」を初めて発動し、カザフスタンに適用する可能性も検討していると、関係者は説明。発動されれば、EUの貿易統計で大量にロシアに横流しされ、兵器生産への利用が示されている特定の機械類の輸入がカザフスタンは禁止される。

  ただ、同措置の発動には広範な証拠が必要で、あらゆる制裁と同様に加盟国の支持が求められると関係者は指摘した。今後数日から数週間にかけて加盟国間で協議される中で、EUの制裁パッケージは内容が変わる可能性もある。

  関係者によると、このほかビザ発給制限や制裁対象のシャドーフリートの入港制限、軍事利用される可能性のある人工知能(AI)などサービスに対する制裁も検討されている。

  加盟国のEU大使は制裁案について週末に説明を受けており、EUは数日以内に正式に提案する見込み。

原題:EU Weighs New Sanctions on Russia to Hit Banks and Oil Trade(抜粋)

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