副町長のトティ・ニグレッリ(Toti Nigrelli)はBusiness Insiderのドキュメンタリーで、このプログラムが実施される前、ムッソメーリの町は深刻な過疎化問題に直面していたと語っている。

彼によると、第二次世界大戦後、町に住む人たちがより良いチャンスを求めてこの地からアメリカやヨーロッパの国々に移住したため、町の人口はは2万5000人から1万人程度にまで減少したという。

Business Insiderのインタビューに応じるトティ・ニグレッリ副町長Business Insiderのインタビューに応じるトティ・ニグレッリ副町長Luke Renard/Business Insider

移住した人々は、ムッソメーリの町、特に旧市街に空き家を残していった。

その結果、約4万人が住めるだけの家が残ったが、その家に住むほどの住民はいなかったとニグレッリは話している。

他の国で実施されていた1ユーロ・プログラムに触発されたムッソメーリの町は、外国人向けのウェブサイトを立ち上げ、アメリカやヨーロッパの投資家向けに1ドル台で住めるとその家を宣伝した。

その反響は圧倒的なものだったとニグレッリは話す。

ムッソメーリの町をドローンで撮影した写真。ムッソメーリの町をドローンで撮影した写真。Luke Renard/Business Insider

彼がBusiness Insiderに話したところによると、最初の5年間で300軒近くの家が売れたという。

「今、私たちは世界のあらゆる地域から来た、たくさんの人々をこの町で見ることができる」と彼は言い、英語、フランス語、スペイン語を話す人々がムッソメーリの町に住んでいることを教えてくれた。

このプログラムは、ムッソメーリの人口を増やしただけでなく、観光客を10倍に増やすきっかけにもなったとニグレッリは言う。

新型コロナウイルスのパンデミックもまたリモートワーカーたちをこの地域に引き寄せたが、彼らの多くは、ゆったりとした生活のペースと生活費の安さから、この地に留まることを決めていると彼は付け加えた。

この新しいコミュニティに対応するため、ムッソメーリは町のコワーキング・スペースを設けたという。

イタリアのムッソメーリの町で「ザ・グッド・キッチン(The Good Kitchen)」の2周年を記念し、パスタをふるまうダニー・マッカビン(Danny McCubbin)。ムッソメーリの町で「ザ・グッド・キッチン(The Good Kitchen)」開店2周年を記念し、パスタをふるまうダニー・マッカビン(Danny McCubbin)。Luke Renard/Business Insider

ニグレッリによると、町の最近の成長は、欧州連合(EU)やイタリア政府からの数千万ユーロ(数十億円)という多額の投資も引き寄せているという。

これらの資金は、新しい道路や旧市街の中央広場の改修に充てられると彼は話している。

「ここでは誰もが幸せだ」とニグレッリは付け加えた。

「我々は素敵な人たちがここに来てくれて幸せだ。彼らはこの社会に溶け込んでくれている」

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