アルゼンチン代表はワールドカップ連覇こそならなかったが、リオネル・メッシを中心にW杯2大会連続決勝進出を果たした。一方でハードすぎるプレーや諍いもあり、一部で「嫌われた準優勝国」となった背景について知る。〈全3回〉

決勝2カ国のメディアはどう報じたか

 W杯北中米大会決勝のスペイン対アルゼンチンを、当事国のアルゼンチンとスペイン、そしてブラジルやイングランドなどのメディアはどう伝えたのか。まずはアルゼンチンの報道を見ていこう。

・スポーツ紙『オレ』電子版

〈アルゼンチンは全力を尽くした末、立ったまま倒れた。スペインは優勝に値した〉との見出し

〈ラ・アルビセレステは、後半アディショナルタイムにMFエンソ・フェルナンデスが退場処分を受けて10人となってからも諦めることなく延長戦を戦った。しかし、この日に限ってはスペインの方が上だった〉

〈伝説のチームが散った〉

・日刊紙『ラ・ナシオン』電子版

〈夢が終わった。ラ・スカロネッタはあらゆる抵抗を試みたが、わずかに及ばなかった。選手たちには疲労が蓄積していた。エンソ・フェルナンデスの退場が悔やまれる〉

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 無念さをにじませる論評が並ぶ。一方、スペインのスポーツ紙はどうか。

・『マルカ』電子版

〈スペインのサッカー史上で最も重要な勝利。スター選手に頼るのではなく、組織的なプレーを突き詰めて栄光を手にした〉

・『アス』電子版

〈スペインが美しいサッカーで栄冠を手にした〉と称えた一方で〈アルゼンチンは大部分の時間帯で劣勢で、まともにプレーする代わりに反スポーツ的な行為を繰り返した〉

・スペインの日刊紙『ABC』

〈アルゼンチンの無法者たちは世界王者を殴り、蹴り、柔道の技を仕掛けた。試合中も試合後も、実に嘆かわしい態度だった〉

・試合を中継した『ラジオ・マルカ』

〈彼らがスペイン代表への表彰を見守るのを拒否したことは、スポーツマンシップに反する。「良き敗者」ではなかった〉

 試合内容に対する見方は、ブラジルを含めた各国メディアで概ね一致している。

パレデスらの振る舞いが物議を醸した

 大会期間中のアルゼンチン選手のラフプレー、さらには試合後の振る舞いが世界的に大きな論議を呼んだ。

 例えば〈メッシの用心棒〉的な役割をしていたMFレアンドロ・パレデスである。

【次ページ】 「ならず者」vs「闘志が行き過ぎた」

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