アルゼンチン代表はワールドカップ連覇こそならなかったが、リオネル・メッシを中心にW杯2大会連続決勝進出を果たした。一方でハードすぎるプレーや諍いもあり、一部では「嫌われた準優勝国」となっている。その背景について各国メディアの報道から知る。〈全3回〉

冬のアルゼンチン首都、合唱で称えた

 選手たちの固かった表情が、次第に和らいでいった。笑顔を浮かべ、大きく手を振った――。

 冷たい小雨が降り続ける冬の夜のブエノスアイレス。

 沿道を埋めた人々が寒さをものともせず国旗を振り回し、「アルヘンティーナ!」コールと応援歌の合唱で彼らの1カ月余りの奮闘を称えたからだ。

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 20日午後6時過ぎ、ワールドカップ(W杯)北中米大会で準優勝したアルゼンチン代表の一行がニューヨークからのチャーター便でエセイサ国際空港へ帰還した。

 アルゼンチンサッカー協会のクラウディオ・タピア会長、セカンド・キャプテンのCBニコラス・オタメンディ、リオネル・スカローニ監督を先頭に降りてきて、数百人の衛兵が見守る中、滑走路に敷かれたレッドカーペットの上を歩いた。ただし、選手は16人だけ。子供の待つマイアミに移動したキャプテンのリオネル・メッシ、所属する欧州各国クラブに戻った計10選手の姿はなかった。

涙したメッシ「スペインを祝福したい」

 決勝戦の表彰式後、人目もはばからず涙したメッシは自身のSNSに、準優勝のメダルを胸に険しい表情で前を向いた写真と共に以下のコメントを投稿した(要約)。

《この痛みはとても大きい。傷が癒えるまでには時間がかかるだろう。

 でも、死力を尽くして形勢をひっくり返した試合のことを、僕は永久に忘れない。国中の人々から熱い応援を受け、選手全員がありったけの努力をして、2大会連続で決勝へ進むことができた。

 みんなからのサポートに心から感謝する。そして、優勝したスペイン代表を祝福したい》

 一行は、空港近くのアルゼンチンサッカー協会のトレーニングセンターで休憩した後、車体に「お帰りなさい、アルゼンチン代表」と大書されたオープンデッキの2階建てバスで市内をパレードした。

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