サグラダ・ファミリア教会=10日、スペイン北東部バルセロナ(EPA時事)サグラダ・ファミリア教会=10日、スペイン北東部バルセロナ(EPA時事)

 【パリ安倍雅信】スペイン・バルセロナにある世界遺産サグラダ・ファミリア教会で10日、ローマ教皇レオ14世が主塔「イエス・キリストの塔」の完成を記念するミサを執り行った。この日は設計者であるスペインの建築家アントニ・ガウディが1926年に列車にはねられて死亡してから100年の節目に当たり、教皇によるミサは大きな注目を集めた。

 サグラダ・ファミリアは1882年に着工し、「未完の聖堂」として有名。完成した主塔は全高172・5㍍で、「世界一高い教会」となる。144年の歳月をかけて建設され続けてきた大聖堂は、完成に向けた最終段階に入っており、全体の完成は約10年後と見込まれている。

 ミサには国王フェリペ6世夫妻やサンチェス首相らも参列。レオ14世は「不完全さは欠陥ではない。それは願いの証しだ」と述べた。

 ガウディは昨年、フランシスコ前教皇によって「尊者」に認定された。「列福(福者の認定)」に向けたプロセスにあるガウディは、貧者に寄り添うカトリック精神を尊び、周辺に住む労働者階級を聖堂に飾る聖人像のモデルにするなど、「神の建築家」と呼ばれる。

 大聖堂は二つの大戦とスペイン内戦を生き延び、完成を目指してきた。式典後は大聖堂と主塔がライトアップされ、花火とドローンで描くガウディの肖像画が夜空に浮かび上がり、世界中から訪れた参拝者を感動の渦に包んだ。

 レオ14世は「イエスを信じながら、苦しむ人々、嘆く人々、悲惨さから逃れる人々を見捨てることはできない」と語り掛け、戦争は正当化できないとの持論を述べた。

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