“腕組み男”アロサレーナがまた参戦…イタリアはノラに注目
3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、1次ラウンドのプールBは米ヒューストンのダイキン・パークで行われる。前回準優勝の米国代表と、ベスト4のメキシコ代表が中心となる展開が予想される。しかし、欧州の雄・イタリア代表も現役バリバリのメジャーリーガーを揃えており、決して無風地帯とは言えない組み合わせとなった。
圧倒的な戦力を誇るのが米国代表だ。打線では、3度のMVPを誇る“最強打者”アーロン・ジャッジ外野手(ヤンキース)、捕手として史上初の60本塁打を放った“ビッグ・ダンパー”カル・ローリー捕手(マリナーズ)、天才ボビー・ウィットJr.内野手(ロイヤルズ)らが並ぶ。文字通りのオールスター軍団は、前回大会よりもさらに強力になった印象がある。
何より凄まじいのが、長年の課題とされた投手陣の充実ぶりだ。過去大会では故障への懸念から回避するピッチャーが多かったが、今回はポール・スキーンズ投手(パイレーツ)、タリク・スクーバル投手(タイガース)という両リーグの2025年サイ・ヤング賞受賞者が揃い踏み。ブルペンにも剛腕メイソン・ミラー投手(パドレス)が座り、何より現役を引退したクレイトン・カーショー投手が精神的支柱としてチームを鼓舞する。まさに攻守に死角なし、だ。
イギリスにはヤンキースのスター、ブラジルは日本色強いメンバー
対抗馬の筆頭はメキシコだ。前回大会では準決勝で侍ジャパンをあと一歩まで追い詰めた実力国。打線の中心は、前回も“腕組みポーズ”で話題をさらったランディ・アロサレーナ外野手(マリナーズ)だ。さらに好打者のアレハンドロ・カーク捕手(ブルージェイズ)ら強打者が脇を固める。投手層の薄さが懸念材料だが、マリナーズの守護神アンドレス・ムニョス投手につなぐ展開に持ち込めれば、かつてのように米国を食う可能性も十分にある。
この「2強」を脅かすとしたら、意外かもしれないがイタリアだ。フィリーズのエースでメジャー通算109勝を誇るアーロン・ノラ投手が電撃参戦。ロッキーズのマイケル・ローレンゼン投手らも名を連ね、投手力はかなり高い。打線もビニー・パスカンティーノ内野手、“ジャックタニ”の愛称を持つジャック・カグリオーン内野手(ともにロイヤルズ)らを揃え、ロースコアに持ち込めば勝機は見えてくる。特に短期決戦において、絶対的エースの存在は大きなアドバンテージとなる。
イギリスとブラジルは苦しい戦いが予想される。イギリスはヤンキースのスター、ジャズ・チザムJr.内野手が参戦するものの、全体の選手層では上位3か国に見劣りする。ブラジルは西武のボー・タカハシ投手ら「日本色」の強いメンバー構成で挑むが、戦力差は否めない。それでも2013年大会で侍ジャパンを苦しめたような粘り強さを発揮できれば、波乱の主役になるかもしれない。
総合的に見て、米国が頭一つ以上抜け出し、2位にメキシコ、どうにかイタリアが2枠目を狙えるかどうか……という構図になりそうだ。ただ、野球は何が起こるか分からない。“王者”に慢心があれば、あるいは――。ヒューストンの地で、スリリングなサバイバルマッチが繰り広げられることだろう。

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(Full-Count編集部)
