三井記念美術館(東京都中央区)から、2026年度の展覧会スケジュールが発表されました。
2026年度は、「生誕1200年 歌仙 在原業平と伊勢物語」「岐阜県現代陶芸美術館コレクション ティーカップ・メリーゴーラウンド ヨーロッパ陶磁にみるモダンデザイン100年」「京都・真如堂の名宝」「館蔵の茶碗100撰 ―国宝から手造茶碗まで―」「国宝 雪松図と四季」「三井家のおひなさま 特集展示 三井家の羽箒」と、全部で6つの展覧会が予定されています。
そこで現在開催中の「国宝 熊野御幸記と藤原定家の書―茶道具・かるた・歌仙絵とともに―」も含め、ここまで判明した2026年度の各展概要について、それぞれまとめました。
三井記念美術館
所在地:東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号三井本館7階
※入口は日本橋三井タワー1階アトリウム
開館時間:10:00~17:00 ※入館は16:30まで
休館日:月曜日※その他、臨時に休館する場合がありますので、三井記念美術館公式サイト「展覧会情報」ページをご確認ください。
入館料:
一般:館蔵品展1,200円/特別展1,500円
大学・高校生:館蔵品展700円/特別展1,000円
中学生以下:無料
問い合わせ:ハローダイヤル:050-5541-8600
アクセス:
東京メトロ銀座線「三越前」駅A7出口より徒歩1分
東京メトロ半蔵門線「三越前」駅より徒歩3分、A7出口より徒歩1分
東京メトロ銀座線・東西線「日本橋」駅B9出口より徒歩4分
都営浅草線「日本橋」駅より徒歩6分(B9出口より徒歩4分)
JR「東京」駅日本橋口より徒歩7分
JR「神田」駅南口より徒歩6分
JR総武快速線「新日本橋」駅より地下直結、三越前駅方向へ徒歩4分
詳細は、三井記念美術館公式サイトまで。
「国宝 熊野御幸記と藤原定家の書―茶道具・かるた・歌仙絵とともに―」
開催中~2026年2月1日
鎌倉時代・建仁元年(1201年)に藤原定家が後鳥羽上皇の熊野参詣に随行した際の自筆の旅日記「熊野御幸記」が全巻展示されています。あわせて「大嘗会巻」や「小倉色紙」・「歌切」など館蔵の藤原定家の書も展示。また、近世に小堀遠州などが定家の書を好み、茶道具の銘を和歌から取り、小色紙や箱書を定家様で書いていますが、それらの茶道具も展示されています。
国宝 熊野御幸記(巻頭) 藤原定家筆 鎌倉時代・建仁元年(1201) 三井記念美術館蔵
小倉色紙「うかりける…」 藤原定家筆 鎌倉時代・13世紀 三井記念美術館蔵
百人一首かるたより 山口素絢絵・鈴木内匠文字 江戸時代・18~19世紀 三井記念美術館蔵
開館20周年特別展「生誕1200年 歌仙 在原業平と伊勢物語」
2026年2月21日~4月5日
平安時代前期に活躍した在原業平(825~880)は、天皇の孫で和歌に優れた貴公子です。その「歌仙」として、また「恋多き歌人」としての人物像は、彼の和歌にくわえ、『伊勢物語』の主人公に仮託されることで拡散していきました。2025年は、業平の生誕1200年にあたります。これにちなみ、現在でも人気が高い業平と『伊勢物語』を題材に生み出された絵画・工芸等の作品を集め、そのイメージの広がりの豊かさと、造形の魅力を探ります。
加えて、和歌の典拠の一つとされる『古今和歌集』や、近世における普及の一端を担った版本・絵入本などの典籍を通じて、『伊勢物語』の成立と普及の過程についても紹介されます。
押絵六歌仙帖のうち在原業平像 江戸時代・18~19世紀 三井記念美術館蔵
伊賀耳付花入 銘業平 桃山時代・16~17世紀 三井記念美術館蔵
特別展「岐阜県現代陶芸美術館コレクション ティーカップ・メリーゴーラウンド ヨーロッパ陶磁にみるモダンデザイン100年」
2026年4月18日~6月21日
岐阜県現代陶芸美術館のコレクションより、モダンデザインの系譜につながる西洋陶磁器を一堂に公開。19世紀半ばから約100年間に焦点を当て、ドイツのマイセン、フランスのセーヴル、イギリスのミントン、デンマークのロイヤル・コペンハーゲン、フィンランドのアラビアなどのティー・ウェアやコーヒー・ウェアを中心に、室内装飾品などを加えた名品が紹介されます。
マイセン 花飾ティーセット 19世紀後半 岐阜県現代陶芸美術館蔵
ロイヤル・コペンハーゲン/アーノルド・クロー(デザイン) 花文ティーセット「マーガレット・サーヴィス」 1899-1922年 岐阜県現代陶芸美術館蔵
特別展「京都・真如堂の名宝」
2026年7月4日~8月30日
京都の古刹、真正極楽寺(真如堂)は、比叡山の戒算上人が、一条天皇の母・東三条院藤原詮子の御願により、比叡山の常行堂にあった阿弥陀如来を、永観2年(984)に女院の離宮へ移したことに始まります。本展では、真如堂に伝わる仏教美術の数々と、同寺が創建された10世紀の造仏界に注目し、比叡山と都で制作された仏像を展示します。さらに同寺が三井家の菩提寺であることから、三井家に関わる作品が披露されます。
京都・真如堂総門
「館蔵の茶碗100撰 ―国宝から手造茶碗まで―」
2026年9月12日~11月23日
三井記念美術館で所蔵する三井家伝世の茶道具の中で、茶碗は数も多く、国宝・重要文化財を含む周知の名品にはじまり、専門の陶工による作品から、数寄者によるいわば素人の手造り茶碗まで、様々な茶碗が揃います。その中から100碗を撰んだ展覧会です。
国宝 志野茶碗 銘卯花墻 桃山時代・16~17世紀 三井記念美術館蔵
「国宝 雪松図と四季」
2026年12月12日~2027年1月30日
年末年始の恒例となっている、国宝「雪松図屏風」の公開。松に降り積もった雪を、塗り残した紙の白さで表す本作のように、古美術にみられる気象現象の表現にはしばしば、説明を受けるまで気が付かない技法や魅力が潜んでいます。本展では「雪松図屏風」の公開にあわせ、館蔵の書画・工芸品における四季・気象の表現に焦点を当て、展示が構成されます。
国宝 雪松図屏風(右隻) 円山応挙筆 江戸時代・18世紀 三井記念美術館
「三井家のおひなさま 特集展示 三井家の羽箒はぼうき」
2027年2月11日~4月4日
恒例となりました、日本橋に春の訪れを告げる「三井家のおひなさま」展。三井家の夫人や娘たちがこよなく愛した、ひな人形・ひな道具の華麗なる競演が楽しめる展覧会です。展示室7では、茶の湯で使われる三井家伝来の羽箒が特集展示されます。
立雛 江戸時代・文化12年(1815) 三井記念美術館蔵
2026年度の三井記念美術館は、在原業平と『伊勢物語』の世界に始まり、京都の古刹・真如堂の仏教美術、東西の美しいうつわを愛でる展覧会、年末恒例の国宝「雪松図屏風」公開、そして日本橋に春を告げる「三井家のおひなさま」へと、物語・工芸・仏像・茶の湯と多岐にわたるテーマを楽しめる1年になりそうです。気になる展覧会があればぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。(美術展ナビ)
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