もし、あなたの組織が標的にされていることに、誰も気づいていなかったとしたら──。
韓国発のセキュリティスタートアップPotatonetが挑むのは、ディープウェブやダークウェブに潜む“悪性サイト”をAIで可視化し、先回りして防ぐという新しい防衛のかたち。国家的サイバーリスクが高まる今、公共・金融機関から熱視線を浴びるその技術とは?
※本記事は、韓国ソフトウェア協会(KOSA)主催「GovTech創業企業支援プログラム」に採択されたスタートアップの特集の一環としてお届けする。Potatonetは今、日本の共創パートナーを求めている。
サイバー空間に潜む“見えない脅威”を先制防御する
国家レベルのサイバー攻撃が現実となりつつある今、私たちはインターネットの“表層”だけではなく、奥深くに潜む「見えない脅威」へと目を向けなければならない。韓国発のセキュリティスタートアップPotatonet(ポテトネット)は、この課題に真正面から挑んでいる。
Potatonetが注目を集める理由は、その独自のAIベース技術によって“ディープウェブ・ダークウェブ”を監視し、悪性サイトをリアルタイムで検知・可視化できる点にある。創業者であり代表の申敬娥(シン・ギョンア)氏は、AIによる脅威検知を専門とし、30年にわたり韓国のICT・公共・金融セクターでセキュリティ強化に取り組んできた人物だ。
「セキュリティの本当の脅威は、“検知できない”ところにある」──そう語る彼女は、韓国国内で4年以上にわたり約430万件のWebサイトを監視し続ける中で、既存ソリューションが“見逃している領域”の危険性を痛感し、Potatonetの創業に至った。
悪性ディープウェブを“可視化”するAI脅威インテリジェンス──「Owl Threat Intelligence」

Potatonetの中核ソリューションは、悪性ディープウェブ検知プラットフォーム「olpemi(オルペミ/Owl Threat Intelligence)」だ。AIによるディープウェブ分析エンジンと、独自の小型言語モデル(sLM)を組み合わせ、以下のような機能を提供している
AIによるリアルタイム分析で、危険なWebサイトやURLを即時判定
悪性サイトのスクリーンショット提供で“視覚的な”理解を促進
ChatGPT3・LLMを活用し、攻撃パターンや脅威の文脈を自動生成
独自特許による“隠されたWeb”の検知技術
従来のパターンマッチング型検知やブラックリストでは対応しきれなかった「ゼロデイ攻撃」や「隠蔽型マルウェア」にも対応。専門知識のない担当者でも、直感的にリスクを把握・判断できる設計が評価されている。
公共分野で広がる活用──PoCから本格導入へ
Potatonetはすでに、韓国体育振興公団や韓国インターネット振興院(KISA)での導入が予定されており、公的機関や教育分野などの多数の現場でPoC(実証実験)が進行中。2023〜2024年には約3.4億ウォン(約3,300万円)の売上を記録し、政府によるソフトウェア品質認証(GS認証)では最上位の1等級を獲得した。
さらに、2024年12月にはJETRO主催のEcoSystem交流会に参加。日本のBureau Veritasとのミーティングや「olpemi(オルペミ)」の商標登録も完了しており、日本市場での展開準備を着実に進めている。
日本で増える“検知されない攻撃”──市場のリアルなニーズ
2023年、日本ではダークウェブを起点としたランサムウェア・DDoS攻撃が急増。「KADOKAWA」をはじめとする大企業の情報漏洩事件が報道される中、国家機関や交通インフラを狙うサイバー攻撃も後を絶たない。
特に、ディープウェブにおける日本関連の投稿は前年比で1,000%増。こうした現状を受けて、日本の企業や自治体からは「予兆を捉えてブロックする」先制型の対策に対するニーズが高まっている。
Potatonetは、こうしたニーズに対応できる希少な存在として、複数の日本企業・自治体との接点をすでに持ち始めている。
※DDoS攻撃:分散型サービス拒否攻撃
共創パートナーを募集──日本のセキュリティを共に守るために
Potatonetが想定する日本市場でのパートナーは、次のような企業・団体である:
サイバーセキュリティ商材を取り扱う流通企業
→ 特に長期的な信頼構築が重要な日本市場では、流通パートナーとの協業が不可欠
官公庁・教育機関・自治体などの導入支援企業
→ 公共分野でのDX・セキュリティ強化を共に推進できるパートナー
サイバーセキュリティPoC実証に協力できる実務部門
すでにPoCや展示会での反響がある中、日本市場に最適化したUI・対応言語・アフターサポート体制の整備も進めており、日本市場に適した形での協業に前向きな姿勢を見せている。
今後の展望とメッセージ
──「“見えない脅威”に先手を打つために、日本の皆さまと」
Potatonetは、2025年に「革新製品」として韓国政府から公式認定され、NAVERクラウドと連携した提供体制も整備予定です。さらに、2026年にはCC認証(国際共通基準)を取得し、グローバル標準での展開を計画中です。
日本における展開に際しても、製品の現地化・継続的サポート・カスタマイズ開発に全力で対応いたします。
日本のセキュリティ強化に取り組む企業の皆さま、そして公共領域でのサイバーリスクに備えるすべての組織と、“見えない脅威を可視化する”新たなソリューションを共創できることを願っております。
ぜひ一度、お話しする機会をいただければ幸いです。
profile
企業名:Potatonet co.,Ltd(ポテトネット/포테이토넷)
設立:2022年/本社:韓国・ソウル特別市
代表者:シン・ギョンア(申 敬娥)
経歴:高麗大学大学院 情報保護専攻 博士(AI脅威検知)/サイバーセキュリティ業界で30年の実績/ICT・公共・金融分野のマルウェア対応・脆弱性診断の専門家
URL:https://potatonet.ai/
