水俣病の患者・被害者団体と伊藤環境相との懇談で、環境省職員が団体側の発言中にマイクを切った問題を巡り、同省に新設された水俣担当の前田光哉・大臣官房審議官(56)が16日、熊本県水俣市で団体側と面会し、再度の懇談について協議した。団体側が水俣病の根本的な解決につながる意見交換の場を求めたのに対し、前田審議官は「(今後の面会で)どう答えられるか検討したい」と述べるにとどめた。前田審議官(右)に要請書を手渡す山下代表(16日午後0時18分、熊本県水俣市で)=白石一弘撮影前田審議官(右)に要請書を手渡す山下代表(16日午後0時18分、熊本県水俣市で)=白石一弘撮影 面会には、1日に伊藤氏と懇談した8団体のうち、6団体の代表ら約15人が参加。医療や福祉の充実、未認定患者の救済などを求め、「単に声を聞くのではなく諸問題の解決を」と訴えた。同省が設置した政務三役らで構成する水俣病対応の作業部会について、説明を求める要請書も提出した。

 1日の懇談でマイクを切られた「水俣病被害市民の会」の山下善寛代表(83)は、「(環境省は)水俣病問題を解決の方向に政策転換する組織であるべきだ」と述べた。約2時間の協議で、前田審議官は「本省に問題提起を持ち帰って検討したい」と繰り返した。 前田審議官は17日、他の団体とも協議する予定。新部会に司会務めた室長 この日の面会では、環境省が新設した作業部会のメンバーに、1日の懇談で司会を務めた木内哲平・特殊疾病対策室長が入ったことについて、患者・被害者団体側から抗議の声が上がった。前田審議官は「彼は非常に優秀な医系技官。頑張って今の職責を果たしてほしい」と述べた。

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