2026
11/04
全国高校サッカー選手権大会神奈川県予選・準決勝の第2試合、日本大学藤沢高校(日大藤沢)と慶應義塾高校(慶応)の一戦がUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた。
連覇を狙う王者・日大藤沢に対し、準々決勝で夏の全国8強・桐蔭学園を破り勢いに乗る慶応が挑む構図となった大一番。終盤まで互いの意地がぶつかり合う緊迫したスコアレスの展開が続いたが、後半24分からの怒涛の連続ゴールで3点を奪った日大藤沢が3-0で勝利を収め、決勝進出を果たした。
目次
慶応が序盤に決定機も、日大藤沢が徐々に主導権を握る

試合の立ち上がりに主導権を握ったのは慶応だった。最前線でキャプテンマークを巻くFW河島礼央(10番)が屈強なフィジカルでボールを収めて起点を作り出す。
開始7分頃までは互角の攻防が続いたが、前半9分、慶応に決定機が訪れる。敵陣深くで獲得したフリーキックからゴール前へ鋭いボールが供給されると、中央で慶応の選手が日大藤沢のGK齊藤蓮(1番)と競り合う。こぼれたボールが無人のゴールへと転がり込むも、日大藤沢の守備陣がライン際でカバーに入り、間一髪でクリアした。
ピンチを脱した日大藤沢は、前半13分を過ぎたあたりから徐々にポゼッションを高め、相手陣内へ押し込む時間を増やしていく。キャプテンのMF中村龍剛(14番)が蹴る正確なコーナーキックからゴールに迫ると、長身DFの橋本ジュア(3番)らが競り合う。しかし、慶応の2年生GK齊藤亮(1番)が素晴らしい反応でセーブを見せる。さらに二次攻撃から日大藤沢のFW徳能大智(9番)がゴール左隅を狙った決定的なシュートを放つが、惜しくもサイドネットの外側を揺らすにとどまった。
防戦が続く慶応も、素早いカウンターで応戦する。日大藤沢の波状攻撃を耐え抜いた直後、右サイドでFW河島が粘り強くボールをキープし、絶妙なクロスを供給。逆サイドから勢いよく走り込んだMF浜田拓人(8番)がダイレクトで狙い澄ましたシュートを放つが、これは惜しくも枠の上へと外れた。
前半の中盤以降は日大藤沢のペースとなった。ペナルティエリア手前からのシュートのこぼれ球を拾って放たれた強烈な一撃は、無情にもクロスバーを直撃。さらに跳ね返りに対して日大藤沢の選手たちが一気に詰めるが、慶応の守護神・齊藤が身を投げ出す決死のセーブを連発し、体を張ったブロックで立て続けのピンチを凌ぐ。
前半残り5分を切ると中盤での球際が一段と激しさを増し、慶応のDF守谷慈瑛(4番)やDF白倉凛生(5番)を中心とした最終ラインがゴール前へのラストパスを跳ね返し続けた。前半アディショナルタイムには、日大藤沢のFW村上滉(11番)が左サイドから高精度のクロスを上げ、中央でFW徳能がヘディングシュートを放つ決定機を迎えたが、わずかに枠を外れる。前半は0-0のまま終了した。
慶応が幻の先制点で息を吹き返すも、村上の一撃で均衡が破れる

後半立ち上がり早々、先制点を狙う日大藤沢が左サイドから崩しにかかり、最後はFW北野太聖(7番)がフィニッシュへ持ち込むが、枠を捉えきれない。さらに直後の右コーナーキックからDF橋本が打点の高いヘディングで合わせるも、わずかに枠を外れた。
後半11分には、再び日大藤沢の右CKからヘディングシュートが放たれるが、慶応GK齊藤が鋭い横っ飛びでファインセーブ。そのこぼれ球に詰めた二次攻撃に対しても、慶応守備陣が体を投げ出す決死のブロックでクリアし、ゴール前で驚異的な粘りを見せた。
日大藤沢は中盤でMF山岡稜(10番)が卓越した視野と配球でタクトを振るい、テンポ良くボールを前進させ続ける。しかし、後半15分を過ぎても慶応の堅い守備ブロックを崩し切ることができず、焦れそうな時間帯が続いた。
後半中盤、慶応が得意のロングスローから波状攻撃を仕掛け、最後は攻撃の核であるFW河島がゴールネットを揺らす。慶応スタンドが歓喜に包まれたものの、副審の旗が上がり判定はオフサイド。慶応にとっては痛恨の幻の先制ゴールとなったが、このプレーを機に慶応が息を吹き返し、残り20分を切ったあたりから敵陣深くへと果敢に攻め込む時間を作り出す。
しかし、試合が動いたのは後半24分だった。前がかりになった慶応DF陣の背後を日大藤沢が見逃さず、右サイドを鋭く突破。完璧なグラウンダーの折り返しに中央でフリーとなったFW村上が冷静にコースを見極めてシュートを流し込み、ゴールネットを揺らした。耐え続けてきた慶応の堅守をついに打ち破る、値千金の先制弾となった。
日大藤沢が終盤に3連続ゴール、連覇へ王手

追いかける展開となった慶応は交代カードを切り、途中投入されたFWスワルツ璃(9番)がFKから打点の高いヘディングシュートを放つなど、執念の反撃を試みる。一方の日大藤沢もMF中村の高精度な右CKから追加点を狙った。
勝負の行方を決定づけたのは後半32分。左サイドを崩した日大藤沢の攻撃から、最後は途中出場のFW浅野蓮(18番)が見事なボレーシュートを突き刺し、2-0とリードを広げる。さらに勢いに乗る日大藤沢は後半37分、セットプレーでチャンスを演出し続けていたキャプテンの中村がペナルティエリア外から鮮烈なミドルシュートを叩き込み、3点目を奪った。
後半24分からわずか13分間で3ゴールを奪う圧巻の勝負強さを見せた日大藤沢。タイムアップのホイッスルとともに3-0で勝利し、決勝進出を掴み取った。
敗れた慶応も、2年生守護神・齊藤亮を中心とした決死のブロックと鋭い出足で、前回王者を終盤まで追い詰める見事な戦いぶりを見せた。スタンドからは両校の熱闘を称える惜しみない拍手が送られた。

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