企業が自社株買いをするのは、ひとつには経営における資金効率を良くするためであり、ROEを改善させるのが目的である。使っていないお金があるんだったら、それで株を買い戻してしまえということ。すなわち減資である。株数は減るので株価はあがり、投資家のためという側面もある。一方で企業の社債発行は、いうまでもなく資金調達である。お金が足りないと言っているのだ。
先月はエヌビディアなどが自社株買いをしたが、それは巨額の社債を発行していてそれでも足りないと言っているのになぜという疑問を投げかけた。本当にお金が足りないならば、自社株買いはしていられる場合でもないだろう。そうした不信と不安が一気に飛び出したのが、昨日の米国株の下げだった。しかしこの問題は構造的なものであり、一朝一夕には解決しない。
昨日のニューヨーク時間では大いにこの問題が浮上した。そして米国株は大幅安になり、自然とマーケットの流れもリスクオフとなった。米債は買われ、長期金利は5%の大台を割り込んでくる。ドルは全面安となり、ドル円はここしばらく続いていたレンジを簡単に下抜けしてしまった。
ドル円の156円台への突入は実に久しぶりの気がする。同時にユーロ円も安い。ユーロ円の175円台もとても久しぶりだ。しかもユーロ円の下げかたはどろっとしていて、かなり粘着性のあるきつい下げ方だった。
いよいよ来週はイスラエルの選挙と日米の金利会合である。イスラエルは選挙前に何か簡単な攻撃を仕掛けてくるのではないかと危惧されている。それがリスク回避を促す模様だ。金利会合のほうは日米ともに前回は利上げをしたのに、今回は見送りそうな雰囲気を醸している。
日本時間 15時24分
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