今年8月24日、ウクライナ独立記念日を祝う同国初のドローンパレードで披露された無人地上車両(UGV)の数々(提供:Ukrainian Presidential Press Service/ロイター/アフロ)

[ロンドン発]戦争研究の第一人者、英キングス・カレッジ・ロンドンのローレンス・フリードマン名誉教授は自らの有料ブログ(10月4日付)でウクライナ東部ドネツク州リマン戦区におけるウクライナ軍の「ヴィヴァルディ作戦」について詳細に分析している。

ロシア兵5000人超を殺傷し、176平方キロメートルの占領地を解放

 膠着する戦況下、ウクライナ軍が戦術的・戦略的優位を取り戻した要因は兵器技術の革新にとどまらず、徹底した軍制改革、保秘、ロシア軍の構造的弱点を突いた欺瞞工作にあったとフリードマン氏は指摘している。

 ヴィヴァルディ作戦はイタリアの作曲家アントニオ・ヴィヴァルディにちなみウクライナ軍第3軍団長アンドリー・ビレツキー准将により実行された。橋頭保のノヴェや複数集落の奪還、ロシア兵5000人超の殺傷に加え、250人以上を捕虜にし、176平方キロメートルの占領地を解放した。

 準備は半年以上前から開始され、指揮統制の再編、将校や下士官の再訓練、情報・ドローン・兵站・司令部の統合が進められた。問題発生から意思決定・対処までの時間を短縮。こうして戦線を安定させ、ロシア軍の攻撃に受動的に対応する立場から脱却。敵の行動を誘導し、自ら戦いの展開を決める主導権を取り戻した。

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