新潟県上越市は2026年10月13日、市民向け「上越市安全メール」に使用する防災情報配信サービス「SpeeCAN RAIDEN」が不正アクセスを受け、利用者の個人情報が漏えいした可能性があると公表しました。運営会社は株式会社アルカディアです。上越タウンジャーナルによると、サービスの登録数は延べ2万4,797件です。
対象となる情報は一般市民のメールアドレスだけでなく、消防団員の氏名・電話番号、市職員の氏名・職員番号・所属などにも及びます。延べ登録数は、流出が確定した件数や重複のない人数ではありません。
上越市「安全メール」のサマリー
公表日:2026年10月13日
対象サービス:上越市安全メール(SpeeCAN RAIDENを使用)
運営会社:株式会社アルカディア
登録件数:延べ2万4,797件(地元報道)
一般市民:登録メールアドレスに漏えいの可能性
消防団員:氏名、メールアドレス、電話番号などに漏えいの可能性
市職員:氏名、メールアドレス、職員番号、所属などに漏えいの可能性
市が影響を調査し、不審なメールへの注意を呼びかけ
区分
漏えいした可能性のある情報
一般市民
メールアドレス
消防団員
氏名、メールアドレス、電話番号など
市職員
氏名、メールアドレス、職員番号、所属など
登録規模
延べ24,797件(上越タウンジャーナル)
消防団員の電話番号、市職員の職員番号・所属情報にも影響
上越市は公式ホームページで、市民・消防団員・市職員の3つの登録者区分を示しています。消防団員の情報には電話番号、市職員の情報には職員番号と所属が含まれます。
一般的な防災メールの利用者情報と、災害時に招集する職員・消防団員の連絡先を同じ配信基盤に登録していたことが、今回の影響範囲の特徴です。所属情報や連絡先が悪用されると、部署や関係者を知っているように装うなりすまし連絡の材料となる可能性があります。現時点で、こうした二次被害が今回の情報に起因すると確定したものではありません。
アルカディアの公表する全体の影響
アルカディアは2026年10月11日16時30分に不審な挙動を検知し、12日3時ごろに侵入経路を塞ぐ応急措置を講じたとしています。10月13日に第三者による不正アクセスと個人情報漏えいの可能性を発表しました。同社の調査対象はraiden.ktaiwork.jp、raiden2.ktaiwork.jp、raiden3.ktaiwork.jp、raiden2.speecan.jp、s.ktaiwork.jp、s2.ktaiwork.jpの6環境です。
同社の10月13日18時47分更新による推定最大件数はメールアドレス約313万6,000件、電話番号約10万5,000件、FAX番号約1万5,000件です。配信履歴の本文も漏えいした可能性がある情報として挙げています。これらは事業者全体の推定値であり、個別自治体の登録件数を追加して合算するものではありません。
上越市の登録数を上記事業者全体の件数に別途足すことはできません。また、今回の市の公表は漏えいの可能性に関するもので、全登録者の情報が窃取されたと判断できる資料ではありません。
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市民・消防団・行政内部で必要となる確認
上越市は「安全メール」に関する不審なメールが届いても開かないよう注意を呼びかけています。特に、市職員や消防団員を装う連絡を受けた場合には、メール中の返信先ではなく、既知の庁内連絡先や所属部署の電話番号から真偽を確認してください。
市の情報システム担当者は、市民登録と消防団員・市職員情報のデータ区分、委託先のアクセス権限、配信履歴の保存範囲、通知先の確認、災害時の代替連絡ルートを点検することが考えられます。アルカディア「SpeeCAN RAIDEN」への不正アクセスと影響自治体のまとめでは他自治体の影響も整理しています。
出典
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投稿者:三村
セキュリティ製品を手がける上場企業にて、SOC(セキュリティオペレーションセンター)運営およびWebアプリケーション脆弱性診断の営業に8年間従事。その後、システムエンジニアへ転身し、MDMや人事系SaaSの開発に携わる。
8年の実務経験と開発者としての知見を活かし、「セキュリティ対策Lab」ではダークウェブ調査、セキュリティインシデントの分析、および高度なセキュリティ対策解説の執筆・編集を統括しています。
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