一度きりの人生を後悔しないよう、
病院を退職して飲食店をオープン。
――オープンおめでとうございます。赤岸さんはずっと飲食業をやられてきたんですか?
赤岸さん:前職はまったくの畑違いで、病院に35年間勤めてきました。
――長く勤めてこられたんですね。病院ではどんなお仕事を?
赤岸さん:滅菌技師として、病院で使用した器具の洗浄や滅菌を担当していたんです。病院の衛生を支える縁の下の力持ちとして、誇りを持って仕事をしていました。その経験が現在は飲食店の営業管理に生かされていますね。
――飲食業に興味を持ったのは、いつからなんでしょう?
赤岸さん:もともと料理が好きだったので、病院で働く傍ら飲食店のキッチンでも働いていたんです。子どもにきちんとした食事をしてほしかったので「食育アドバイザー」の勉強もしましたし、休日には農家で米づくりのお手伝いをして無農薬や低農薬の農業を学びました。
――以前から食材へのこだわりがあったわけですね。お店をオープンしたのは、そうしたこだわりから?
赤岸さん:それもありましたね。他にも飲食店で働いていたとき、自分がつくった料理を召し上がるお客様の姿を見て、より飲食業へのモチベーションが強くなったんです。もっと自分が理想とするような料理を提供したいと思うようになって、お店のオープンを考えました。
――なるほど。でも独立を決心するのは、かなり勇気が必要だったんじゃないですか?
赤岸さん:ちょうど病院から診療所への異動があって、環境や仕事内容が変わった時期だったんですよ。診療所では高齢の患者さんと接する機会が増えたんですけど、みなさんとってもお元気だったので、その姿に勇気をもらいました。人生は一度きりだし後悔のないよう生きていこうと思って、病院を早期退職して独立の準備をはじめたんです。

どうして外観が水色なのか?
「マリリン」という店名の由来は?
――お店をオープンするにあたって、どんな準備をしたんでしょう?
赤岸さん:2年かけて店舗をオープンするための勉強をしながら、物件を探してきました。
――どんな勉強をしたんですか?
赤岸さん:事業計画を立てたり、飲食店を経営するために必要なことを学びました。いろいろな方から力を貸していただいて感謝しています。
――JR新潟駅前で立地がとてもいいですよね。
赤岸さん:なかなか自分の条件に合う物件に巡り会えず苦労しましたね。街中は駐車場がないし、郊外は広すぎるんです。ここは立地がいいんですけど、ビルのなかに入ってこないと見つけてもらえないので、のぼり旗や看板を立てたりSNSを活用したりしてアピールしています。
――以前はどんなお店があった物件なんですか?
赤岸さん:立ち飲みのお店があったんです。厨房はほとんどそのままですが、他は手を入れました。外観は私の好きな海のイメージで水色になっています。カウンターから直接料理を提供したかったんですけど、厨房レイアウトの都合でガラスを入れて仕切らなければならなかったのが残念ですね。
――「マリリン」っていう店名には、どんな由来があるんでしょう?
赤岸さん:これは私の愛犬の名前なんです(笑)。ずっと「マリリン食堂」にしようと思っていたんですけど、店舗の雰囲気と合わないんじゃないかと思ったので、「Daily Dish MARILYN」にしました。でも気持ちは食堂のつもりで営業しています。


できるだけ多くの人々に
村上牛の美味しさを届けたい。
――メニューのこだわりを教えてください。
赤岸さん:何といっても村上牛ですね。「村上牛」というブランドを世に知らしめた農場から仕入れていて、そこの息子さんから教わったハンバーグを提供しています。
――農場でハンバーグのレシピを教わったんですか?
赤岸さん:そこの息子さんは農場を継ぐ前に、新潟市で飲食店を経営していたんです。私はそのお店に通っていてハンバーグの大ファンだったので、自分の店ではどうしてもそのハンバーグを提供したかったんですよ。
――村上牛を使ったハンバーグなんですよね。
赤岸さん:もちろんです。若い人にも村上牛を食べてほしいという思いがあったので、気軽に食べられるハンバーグを選びました。ただ、近頃は原料費が上がっているので、リーズナブルに提供するのが難しいんですよ。
――村上牛にこだわるのは、赤岸さんの地元だからなんでしょうか?
赤岸さん:そうですね。村上牛だけではなく、岩船産コシヒカリや笹川流れの塩を使っていますし、醤油も村上の醸造所でつくられたものを使っています。地元への愛もありますけど、何より美味しいんですよ。
――食材以外に、こだわっていることはありますか?
赤岸さん:ちゃんとした料理をお届けしたいので、しっかりと手づくりするよう心がけています。「日替わりランチ」ではいろいろな料理に挑戦したり、ハンバーグもデミグラスソース以外に醤油や塩で召し上がっていただいたり、工夫を重ねているんですよ。
――オープンしたばかりですけど、これからやっていきたいことがあったら教えてください。
赤岸さん:新メニューにパンケーキをご用意していますし、ランチボックスのようにテイクアウトメニューもはじめたいです。「ひとりでも幸せになれるひと皿」をコンセプトにしているので、気軽に立ち寄っていただける食堂みたいなお店を目指したいですね。


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