【ソウル聯合ニュース】韓国政府が北朝鮮にX線装置など約1400点の医療物資の支援を進めることが20日、分かった。

平壌市の江東郡病院の完工式に出席した金正恩氏=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

平壌市の江東郡病院の完工式に出席した金正恩氏=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 統一部が国会の外交統一委員会に提出した資料によると、政府は北朝鮮の地方病院の近代化を支援する「保健医療協力パッケージ」事業の一環として、平壌市の江東郡病院に診断・手術・治療に必要な医療機器166種類、計1431点を送る計画だ。

 これには、診断用のX線装置、聴診器、血圧計などのほか、手術用の手術台や無影灯、治療用の除細動器や人工呼吸器などが含まれる。

 統一部は、「韓国国際保健医療財団の協力を得て、必須医療機器の166種類を選定した」とし、「韓国内の病院で使用されている必須の医療機器や医療用品に対する保健医療専門家の意見を参考にした」と説明した。

 支援物資のリストについては「北側と協議が必要」とした上で、「メーカーやモデルはまだ決まっておらず、具体的な品目や単価などは、北側との協議や物品の購入過程で変更される可能性がある」と話した。

 必要な予算は、675万ドル(約10.6億円)と国会に報告した。

 ただ、支援品目について、韓国内では野党などから「適切ではない」との指摘が出ている。

 先端医療機器が北朝鮮の軍事用途に転用される可能性があるからだ。例えば、北朝鮮がX線装置を分解し殺傷兵器を製造することはないとしても、こうした装置が病院で本来の目的通り使われず、兵器の欠陥を見つける検査装置などに改造される可能性があるという。さらには医療物資を支援する予定の江東郡の病院の近くには北朝鮮の軍需工業のコントロールタワーで、生物・化学兵器の開発と生産を総括する「第2経済委員会」があり、支援物資の一部がこれらの開発などに転用される可能性があるとされる。

 一方、政府は、北朝鮮の劣悪な医療環境を考慮すると、人道的な観点から医療機器の支援が急務との立場だ。

 統一部の鄭東泳(チョン・ドンヨン)長官は、「北の核・軍事政策を批判することと、住民の疾病治療を結びつけて考えるべきではない」と話した。

 野党側は「国民の税金を一銭たりとも、根拠が不明確な対北支援や、一方的で低姿勢な対北政策に使わせないよう、国会で事業の推進過程や予算執行について徹底的に検証する」との立場を示している。

csi@yna.co.kr

Share.