本紙きょう11日 創刊150周年 愛媛の報道機関 決意新たに

2026年9月11日(金)(愛媛新聞)

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 愛媛新聞は11日、創刊150周年を迎えました。発行号数は通算5万1398号を数えます。明治、大正、昭和、平成、令和と長きにわたり支えていただいてきた皆さまに心より感謝申し上げます。

 

 明治維新後まもない1876(明治9)年9月、後の知事に当たる愛媛県権令・岩村高俊の後押しで、県広報の役割を兼ねた「本県御用 愛媛新聞」が民間の手により誕生しました。ただ、部数は伸び悩み翌年「海南新聞」と改題、自由民権運動の高まりを受け愛媛の中心的言論機関となっていきました。文化振興にも注力し、紙面を使って松山出身の正岡子規の俳句革新運動を支援、子規の友人で一時期松山に赴任していた夏目漱石も俳句欄に投稿しています。

 

 昭和に入り戦時色が強まる中、政府の「1県1紙」方針の下で1941(昭和16)年、海南新聞など県内3紙が統合し愛媛合同新聞社が発足。終戦前年の44年に愛媛新聞社と改称し本紙題字も「愛媛新聞」としました。第2次大戦中、言論統制下とはいえ大本営発表を掲載して虚偽も伝え、国民の戦意をあおって国内外に甚大な戦禍をもたらした深い反省から、戦後は地域貢献とともに真実の報道や平和を基調とする編集方針を確立。県内マスコミで最も充実した取材網を東中南予に張り巡らせ、地域のきめ細かな情報を日々、お届けしています。歴史を受け継いだ多彩な投稿欄も健在です。

 

 昨今はスマートフォンの普及で新聞離れが進んでいるものの、新聞報道は引き続き多くの方々から高い信頼を頂いています。新聞広告も長年の社会的信頼を基盤に企業ブランディングへの有効性などが見直されています。インターネット上ではアルゴリズムにより好みの情報ばかりが表示されるフィルターバブルや似たような意見が増幅されるエコーチェンバー現象が起きやすく、思考の偏りや社会の分断による弊害が指摘されています。新聞社が発信するのは読者に役立つと判断した幅広い情報で、ふと目に留まった小さな記事から思わぬ気づきにつながった経験のある方も少なくないと思います。

 

 交流サイト(SNS)に飛び交う真偽不明の文や動画が選挙結果にまで影響を与えている現在、裏付けにこだわり正確さに最も重きを置く報道機関の役割はますます重要になっていると確信しています。愛媛新聞社では、一覧性や記録性に優れた新聞に加え、ネット環境があればどこにいても新聞の体裁で記事が読める電子版や、県内20市町別の記事一覧と過去3年分の記事検索が可能で県内プロサッカーチームや高校受験の独自情報が豊富な愛媛新聞ONLINEデジタルプランもラインアップしています。

 

 地方は少子高齢化や転出超過による人口減が急速に進行しています。地方の衰退は日本の行く末に関わり、地域に応じた振興策がいっそう求められています。

 

 愛媛新聞社は「愛媛の報道機関として県民の幸せを追求し、社業を通じて地域の課題解決や発展に貢献します」を社是としています。編集信条では「地域住民とともに歩み」と地域密着を宣言し「国際人としての視野を広げ」と広範な視点の保持もうたってきました。

 

 生成人工知能(AI)が加速度的進化を遂げ功罪両面で新たなステージ到来を予感させる一方、世界ではいまだ戦乱が絶えません。

 

 激動の時代、愛媛新聞社は人々の幸せの根本である平和を希求、皆さまへ正確で有用な情報を不偏不党の立場で多面的に提供し、地域に貢献する決意を新たにしています。今後ともよろしくお願いいたします。

 

愛媛新聞社社長 加藤令史

 

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